やさしい飴
週初めのやさしい話。
仕事が終わって、最寄り駅まで帰ってきて。
子どもたちのへのお土産というか、ほぼ晩ごはんとして、某フライドチキン購入。
調理に時間が欲しいと言われ、了承して待つこと十数分。
受け取って、バスに乗ろうと思ったら、出発直後。
温かいのを子供たちに早く食べさせたくて、仕方なくタクシー。
住所を告げて、タクシーは走り出す。
車内はカーラジオがかかっていて、映画の挿入歌が流れてる。
映画「紅の豚」から「さくはんぼの実る頃」。優しい声のシャンソンが心にしみる。
ドライバーさんに「いい曲ですね」と声をかけると、迷惑なら消します、と慌てた解答。
心地いいから構わないです、疲れてるし、癒されます…と返事したあと、なぜか、私自身が鬱になって前職を辞めた話なんかを始めてしまって、ドライバーさんも鬱で前職を辞めて、気持ち新たに今の仕事を始めたことを教えてくださった。
まさか自分が鬱になるとは思わなかった、というところが共通していて、お互いそれでもなんとか頑張れていてよかったよね、という話をしたところで家につきました。
降り際に、ドライバーさんが、飴玉を1つくれました。
お互い、大変だけど頑張りましょう
って。
小さな飴、たった1つだけれどもドライハーさんの優しさと気遣いがこもっている気がして、すぐに食べるのはもったいない気持ちになりました。
どうしても辛くて苦しい時に、この飴玉を食べたいと思っています。きっと、頑張る力が戻ってくると思っています。
そして、ドライバーさんに私の好きな曲を一曲オススメしました。
映画「グリーンマイル」の挿入歌「チーク・トゥ・チーク」。
この曲がドライバーさんの耳に届きますように。