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詩『sugarfree violet』

瞳孔に宿る光がざわめく瞬間ばかりに囚われていたみたいだ
粘土細工に魂を分け与えることで偶像を創り出してきた若気の至りだ。
退屈で灼けた野生の断片にそう言い聞かせて宥めた。

満員電車に立ち籠めた防虫剤の匂いに踏み躙られたみたいだ
気泡が浮かぶ端末の表面と抹茶ラテで暇を持て余した痛みは忘れた。
蝉時雨で剔れた理性の胚軸を失わぬように抱き締めていた。

喉の奥まで痺れるような苦味を貴方は注いでくれた
糖質含有量はゼロのすみれ色の絶望を。

瞳孔に宿る光がざわめく瞬間ばかりに囚われていたみたいだ
飴細工を木陰で齧り合うことで相関図を滅茶苦茶にした若気の至りだ。
退屈で灼けた野生の断片は今や凋んで草臥れていた。

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