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詩『b-side aquamarine』

湿らせた両手の指先で擦る玻璃製の器の縁
電気水母のアウフヘーベン 躄蟹のアンチテーゼ
添え物程度の劇伴を奏でる誰のためでもなく。

不確かな両足の爪先で蹴飛ばす二酸化ケイ素の飛礫
藤壺のニヒリズム 鯨影のポリリズム
付属品程度の讃歌を口遊む誰に聞かせるでもなく。

飛び込めば泡に包まれる白む視界には海の冒頭
貝殻を押し当てた鼓膜の向こう寄せては返す記憶。

湿らせた両手の指先で擦る玻璃製の器の縁
電気水母のアウフヘーベン 躄蟹のアンチテーゼ
添え物程度の劇伴になりすます誰のためでもなく。

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