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雑談⑤

こんにちは、蜂です。

今回は私共の「名前」について記事を書こうと思います。
「虎井春&蜂芳弌」は無論ペンネームなのですが、由来となったのは英単語のtrifleとhotchpotchです。それぞれ「取るに足らないもの」と「寄せ集め」という意味の単語なのですが、これは以前申し上げたように、私達が基本的にネガティブな性格であることが根幹にある名前です。

私(蜂)は様々なものに対して興味を持ちやすい子供でした。
最初に興味を持ったのは「自我」についてだったことを記憶しています。
何故この世界には溢れ返るほど生命がいるのに、何故「私」は一人だけなのだろうか。幼稚園児だった私は、そこで「我思う故に我あり」(デカルト)を知り、救われました(虎井からは冗談だと言われがちですが本当の話です)。
星座、音楽、美術、アニメ、映画、文学、生物学、歴史、物理学、数学、民俗学など数え切れないものに触れ、その度に世界の美しさに感動しました。
無茶苦茶で乱雑で不安定な宇宙の中で生きる私は、光り輝く様々な既存物を
「寄せ集め」て出来ている。私は生かされていると思うようになりました。

しかし、絶望感は失せることなく私の周囲で渦巻いていました。
生きることに苦痛を感じることも虚しさを感じることも何度もあります。
死にたくなるほど辛いこともあります。逃げたいと思うことも。
そんな中で詩を書くことに疲れを感じてきました。
所詮は「寄せ集め」だった私を信じてくれた虎井には申し訳ありませんが
今回の投稿を最後に、詩の投稿を停止することにしました。
復帰する可能性もありますが、随分と先のことになると思います。
またお会い出来たら嬉しいです。ありがとうございました。

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詩『月を詠む』(作:蜂芳弌)

 雲間に月が宿る。
 私の胸に飛び込む瑠璃色の卵、
 殻が破れて産まれるは幾億の涙、
 色彩豊かな哀しみの飴玉。

 夏葉が命綱を断って石畳に触れるより
 珈琲の暗闇に糖蜜が星雲を描くより
 歯列の刃が桃の繊維を千切る刹那の間よりも
 短い沈黙に喰われて 魂は滅ぶ。

 酸素ボンベも潜水服も脱ぎ捨てて深海へと潜る、
 抱き締めたい貴方は鱗を纏う人魚。 
 鞦韆を漕ぎ無線電話で夜想曲を聴く、
 衛星都市の海辺に降り注ぐ青紫色の流星群。

 雲散霧消する月影に燃える砂場、
 不完全な言葉を朗詠する。

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