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詩『seventeen』

独り法師の素数を肩に背負って 色紙の切れ端をぶら下げて
華が咲いたら枯れる運命を割り切りながら掌を月に翳した。
貴方の早歩きに走らされて節々が痛む体躯に鞭打って
猫の寝床の前を踵が地面と擦れる音さえ殺して通り過ぎて。

誰そ彼刻の虚空の色彩は空気遠近法で滑らかに溶けていた
貴方はミルフィーユの層みたいだとミント風味の吐息で囁いた。

鮮血流れる唇を重ね合わせて 柔らかな細胞を交換して
華が咲いたら枯れる運命を割り切りながら掌を月に翳した。
貴方の早歩きに走らされて節々が痛む体躯に鞭打って
願い事を喉の奥に押し込んでは汗ばむ指を絡め合わせて。

頭痛を誘発する氷菓を口に含んで 色紙の切れ端をぶら下げて
終焉間近の青春ごっこに飽きて咲かない華を待っている。

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