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独断と偏見で選ぶおすすめインディーズゲーム

どうも、深井業です。

鹿になるために埃をかぶっていたSwitchをひっぱりだしたらボタンがベタベタしていたりと前途多難な日々を過ごしているが、まあ元気ではある。
これはただのチラ裏で、インディーズゲーの「ごく普通の鹿のゲーム」を買ったというただの報告である。だって安いんだもん。

今回はおすすめのインディーズタイトルをいくつか紹介しようと思う。
インディーズのゲームはSteamなどでセールになりやすいので、安いときに買って積むのが一番だ。それではいってみよう。

①HOTLINE MIAMI 

1989年、フロリダ州マイアミ。
ここはロシア人のマフィアが跋扈する世紀末。
主人公の「Jacket」は動物のゴムマスクをかぶり、いかにも暗号めいた留守番電話に従いながらマイアミに蔓延るロシアンマフィアを蹂躙していく。

見下ろし視点の2Dアクションゲーム。
サイケデリックでビビットな色彩とスタイリッシュで中毒性の高いテクノミュージック、そしてそれらをさらに彩る激しいゴア表現と高難易度が特徴のゲームである。それぞれ見てみよう。

まず難易度だが、難易度は比較的高めであるがソウルシリーズのような初見殺し的な難しさではない。全体的に敵の数が多く、さらにゲームスピードも全体的に高めなので慣れていないと難しく感じるだろう。さらに、慣れていてもときたま見せるCPUの超反応で返り討ちにあうことも少なくない。
何度も死ぬことを見越してか、このゲームは死んだ時にボタン一つでリトライ可能で、しかもリトライのロード時間がほぼ0なのである。リトライは死んだフロアからなので、面倒くさい道中をまたやらなきゃ…といったことがなくストレスフリーな設計となっている。
また、敵はこちらを視認しなければ攻撃してくることはない(銃声を確認しに来ることはある)ため、安全な場所から敵の配置や行動パターンを観察し、戦略を立てることが可能である。
その一方で、このゲームにはコンボやハイスコア、ランキングの概念も存在する。奥手にならずガンガン突撃しコンボを繋げればスコアが上がる。そしてハイスコアを叩き出せば新しい武器やマスクが解禁され、より優位に激しく暴力を振るうことができる。血と暴力を求める人にはうってつけだ。

システムも洗練されているが、個人的なおすすめポイントはBGMがスタイリッシュで最高にイケてるという点である。
ディスコライクでアップテンポなテクノミュージックが本作品の激しい暴力と不思議とマッチしていて、非常に中毒性が高い。これはテストプレイ時に適当に流したものをそのまま採用しちゃった、という話らしい。奇跡的である。
個人的なおすすめは「deep cover」「miami disco」「inner animal」の3つ。どれもスタイリッシュでありながらどこか退廃的で、一度聴けば中毒になること間違い無しである。

SteamPSストアニンテンドーeショップで購入可能。フルプライスで1と続編の2のセットが入手できる。2も1に劣らず難易度も中毒性も高い非常におすすめの作品である。

②クリプト・オブ・ネクロダンサー

主人公「ケイデンス」は、失踪した父の後を追いダンジョンに潜り込むが、不慮の事故で命を落としてしまう。そこにネクロダンサーが現れ、ケイデンスに呪いをかける。ケイデンスは息を吹き返し、動けるようになったのだが…?

ローグライクにリズムゲームの概念を取り入れた斬新なアイデアが特徴の作品。

ローグライクというのは風来のシレンなどでお馴染みのシステムで、ランダム生成されるダンジョンを探索するというもの。マップ、武器、アイテム、敵の配置は全てランダムで設定されており、挑戦する度に異なるゲーム体験が可能になるのだ(1000回遊べる、とさえ言われていた)。
ローグライクはターン制となっており、自分が何か行動(移動、攻撃、アイテム使用など)した後で敵が行動する、といったかたちでゲームが進行する。

ネクロダンサーはこのターン制ダンジョン攻略にリズムゲームの概念が取り入れられている。それは「1ターン=BGMの1ビート」というものである。これにより独特の操作感が生まれ、テンポよくゲームが進行するようになっている。ビートを無視して行動してもよいが、ビートミスによる行動の制限は大きく、ビートを維持することで得られる恩恵も得られなくなってしまう。
こう聞くと難しそうに聞こえるかもしれない。実際慣れるまでは難しいが、リズムの判定はそれほどシビアではないため慣れるのに時間はかからないだろう。
しかもキャラクターは複数用意されており、初心者向けのキャラクターとしてビートの概念がなく通常のローグライクのようにゲームを楽しめる「バード」がいるので、初めての人は彼を選択するのも良いだろう。逆に修羅の道を歩むのであれば、攻撃出来ないキャラビートミスで死亡するキャラ一定時間敵を倒さないと死亡するキャラなどバラエティー豊かなキャラクターがいるので、腕に覚えがあるなら挑戦してみるのもいいかもしれない。

そしてこのゲームで何よりも重要なのが、言わずもがなBGMである。スタイリッシュなBGMは何度聴いても飽きることはなく、聴けば聴くほど虜になること間違いなしである。また、BGMはステージの特徴を反映しており、例えば炎と氷が混在するステージでは、炎ゾーンでメタルに、氷ゾーンでEDMになるなど遊び心に溢れている。
このゲームのBGMはカバーが多く、ゲーム内でも設定でチップチューンカバーなどに変更可能である。いつもと違うBGMが欲しいときは活用してみるといいかもしれない。
また、ダンジョンの奥で待ち構えているボスも、発想力豊かでアイデア感満載である。例えば、ボスの一体「キング・コンガ」はその名からイメージできるようにコンガを叩くコングで、BGMは7ビート1休符の繰り返し、休符に行動するとミスになるという特徴がある。
ただのローグライクRPGではなくリズムゲームでもあるということを最大限活かしたアイデアが非常に多い。気になった方はぜひ購入してほしい。

Steamニンテンドーeショップ、さらにはスマートフォンでもプレイできる。追加コンテンツでステージ、プレイアブルキャラクター、敵やボス、アイテムなどが追加されている。こちらもクオリティが高いのでぜひ遊んでほしい。

③VVVVVV

異常宙域にて遭難してしまった宇宙船。脱出を試みるも、クルーが散り散りになってしまい状況は悪化する。プレイヤーはキャプテンを操作し、クルーの救出と宙域からの脱出を目指す。

マップ探索型のアクションアドベンチャー作品。
操作は水平移動と重力反転のみ。罠だらけのダンジョンを探索しクルーの捜索やアノマリーの収集を行う。

操作は極めてシンプルであり、それゆえにプレイヤーの実力がものをいう作品である。チェックポイントが頻繁に登場するためクリアだけならある程度の腕があればなんとかなるが、コレクション要素の収集となると難易度は一気に跳ね上がる。ちょっとした段差に憎悪を感じたり、チェックポイントの存在を恨んだりなど、プレイヤーの心を折りにくる難しさである。それと同時に、ダンジョンのフロア構成の巧妙さに舌を巻くことだろう。

またBGMの良さもこの作品の良さと言えよう。ポップなチップチューンでありながらメロディーラインは戦闘曲のような盛り上がりがあり、ずっと聴いていても飽きがこないものである。AmazonPrimeMusicでサウンドトラックを聴くことができるので、まずBGMの良さを確認してからプレイしてみるのもいいかもしれない。

Steamニンテンドーeショップスマートフォンにて購入可。

④ネコネイビー

リンクはいつものマシーナリーとも子。

横スクロールSTG。
プレイヤーはねこを操縦し迫る敵を撃破していく。

スクロール系のシューティングゲームは難易度の高さゆえにとっつきにくいところがあるが、本作は怒首領蜂やR-TYPEほど難易度は高くなく、操作や画面もシンプルなので遊びやすいだろう。

本作の一番面白いところは「ポイント稼ぎが楽しい」というところだろう。
スクロールSTGはボムで敵の弾をポイントに変換できるのだが、大抵の作品はボムの入手機会が有限で、それゆえに気軽にボムを打てないことが難易度の上昇に繋がっているところがある。
さらに、たいていのSTGはポイント稼ぎにグレイズと呼ばれる行為が必要となる。これは敵の弾を自機の当たり判定ギリギリで避ける、というもので、敵の弾が多いほど得点も上がるのである。つまり、意図的に敵を倒さないという非常に難易度の高いプレイを要求されるわけだ。
しかしこのゲームにおいてグレイズはそこまで重要ではないし、通常のポイントアイテムを一定数集めるだけで制限なくボムが使用できる。ボムを使用すれば敵の弾は通常より高いポイントが得られるアイテムに変換されるようになる。ボムはストックできないが、敵を倒してポイントアイテムを集めればすぐ使用可能になるため、敵を倒す→ボムを入手する→ボムで弾を消す→ショットで敵を倒す、のループを繰り返すことで安全に楽しくポイント稼ぎができるというわけである。
自機キャラクターも定番の扱いやすいものからクセの強いものまで様々なので、難易度や成長度合いに合わせて試行錯誤できるのも面白さの一つである。

Steamニンテンドーeショップで購入可。
ちなみに、fantiapixiv fanboxでクリエイターのデスモフモフ氏を支援することが可能である。支援によりクレジットにスペシャルサンクスで名前が載るほか、額によってはもっといいことがあったりする。興味があれば見てみるといい。

おわりに

UNDERTALEの大流行を皮切りに、インディーズゲームが日の目を浴びることが多くなったように思う。SwitchやPSなど、PCだけでなくゲームハードでもプレイできるようになったことが、個人制作だからこそのアイデアや独創性をもっと多くの人に見てもらえるようになったのではないだろうか。

この記事を読んで、いつもとはちょっと違ったゲーム体験がしたい、という方が一人でも増えたなら幸いである。

今回はこれでおしまい。