この不条理な世界へ、ようこそ。 (1)
クラシフィケーション
1983年春
俺の直ぐ後ろの席にはイカついヤンキーが座っている。 中学の頃から喧嘩が強く有名で、同じ学年はおろか上の学年からも一目置かれていたヤツだ。 上唇の端に中学のときの喧嘩でできたであろキズ跡があり、ただならぬ怪物ごときオーラを放っている。
俺のクラスには、この怪物君以外にヤンキーっぽいヤツはいない。 それは珍しいことで、他のクラスには少なくとも5〜6人はヤンキーがいる。 ヤンキー率30%以上。 低偏差値公立高校ではそっちの方が普通なのだろう。