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【執念】#30DaysFilmChallenge DAY11

暗闇の中で、ホラー映画を観る理由があるのか?

ホラー映画というジャンルがお好きな方に対して「わざわざ映画館の暗闇の中でホラー映画を観ようという気が知れない」などと挑発的な言い方をしてしまうのは、単にボクが怖がりだからなのです…てへへ。そんなエクスキューズを加えた上で、もう一度ハッキリ言うと「わざわざ観ようと思う人の気が知れない」。ホラー映画とは、文字通り、観る人に恐怖というストレスを感じさせることを目的としているわけで、せっかく映画館で観るのなら何か別のものにしない?…と、ホラー映画が好きなボクのワイフやこれまで付き合っていたカノジョたちに伝えてきた(懇願といっても過言ではない)わけだが、どうにも伝わらなかった。ボクが怖いのは、ホラー映画そのものではなく、ホラー映画を好む人たちの方かもしれない(言い過ぎた)。

一番好きじゃないジャンルの好きな映画

というわけで、ボクが一番好きじゃない映画のジャンルは「ホラー」。近しいジャンルである「サスペンス」や「スリラー」は好んで観るのだけれど、どうにも食指が動かない。恐怖をもたらすものがヒトであるサスペンスやスリラーと違って、ホラーは「人ならぬもの」がメインとなるので、どうにも入り込むことができない。ものすごく乱暴に言うと、ホラーは映像化できない「人ならぬ」ものを映像とするため、中途半端で夢中になれない作品が多いような気がする。それでも怖がらせるために必死なもんだから、無理やりショッキングなシーンを並べているような感じを受けてしまう(あくまで個人的な受け取り方の話ですから)。そんなジャンルの中で例外的に「好きな映画」はこちらの作品です…前置きが長い割に何のひねりもないド定番。

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そう、ご存じ「スキマ男」…じゃなくて『シャイニング』。

あまりに有名な作品ですので、あらすじやトリビアは書きません。

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粘着質的完璧主義者・キューブリック監督の要望に応えたキャストとスタッフの「念」しか映っていません。これぞ、ホラー!本当に恐ろしいのは、ヒト、スタンリー・キューブリックです。

本当のホラーに特殊メイクなんかいらない。

この作品は、舞台であるオーバールック・ホテルの怨霊(のようなもの)に取り憑かれたジャックの変貌に恐怖する映画ではなく、監督であるキューブリックの演出(のようなもの)に取り憑かれたジャック・ニコルソンの顔芸に感心する映画とも言えます。

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やっぱり、本当に怖いのは人間ですね。くわばらくわばら。

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