第17回書き出し祭り感想　1-08『理不尽に婚約破棄されたら、王族直系の大貴族に嫁入りすることになりました。』

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理不尽に婚約破棄されたら、王族直系の大貴族に嫁入りすることになりました。

良かった所

全体的に非常によくまとまった書き出しだったと思います。
またタイトル通りの作品というのも書き出し祭りでは伸びやすい作品なのでこの辺も素晴らしいと思います。
婚約破棄系の作品としてまさに模範解答とでも言うべき作品なのではないでしょうか。

婚約破棄から、『雑用魔法』というデメリットの紹介。
ルードランとの出会い、そして流れるがままに婚約者として紹介される。
そして婚約破棄したザクレスへの『ざまぁ』まで欲しい要素がきっちりと書き出しの範囲内でまとめられているところは実にわかりやすく書き慣れておられるため、経験もしくはバランス感覚がいい筆者さんなのではないかと思います。

期待を裏切るような作品ではないと思いますので、このまま書かれるのであれば評価も得やすいのではないかなと思います。

気になった所

模範解答というべき作品であるがための欠点なのだと思いますが、
オリジナリティ、独自色とでも言うところが少し物足りない感じがありました。
この作品の場合『雑用魔法』が婚約破棄系作品の中でオリジナリティとなる要素なわけですが、あらすじには『雑用魔法で立ち向かう』と書いてありますが
どうも、この要素がルードランと出会うためだけに用意されたんじゃないかなと思ってしまうぐらいに魅力を感じられませんでした。

もう少し、この『雑用魔法』で何とかする場面があれば非常にオリジナリティも出た作品になったのではないかなと思います。