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スワローズの”2024年問題”と向き合う

こんにちは。でぃーだ(@Dee_bbyS)です。


2021年に日本一を飾った東京ヤクルトスワローズ

2022年もリーグ連覇を果たすなどチーム状況は上向きに見えましたが、
球団史上初の3連覇を期待された2023年は、一転して最下位を最終戦で辛うじて抜け出した5位に沈むなど、チームとして前進することは出来なかった残念な1年となってしまいました。

最終戦後のバックスクリーン(2023.10.4)


そして、ここ2年と比較すると少し早いオフを迎えておりますが、
現在徐々に準備を進めている2024年シーズンが、実はスワローズにとっての大きなターニングポイントになる可能性があることをご存知でしょうか。


ということで今回のnoteでは、スワローズが抱える(と私が勝手に感じている)"2024年問題"について考えていこうと思います。


参考:(一般的な)2024年問題とは
2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用され、労働時間が短くなることで輸送能力が不足し、「モノが運べなくなる」可能性が懸念されており、このことを「物流の2024年問題」と言われています。

引用: https://jta.or.jp/logistics2024-lp/


注:
これ以降に記載する各種数字は、注記がない限り全て2023年シーズン終了時かつ、全て推定(概算)のものとなりますのでご容赦ください。




選手との契約


まず"2024年問題”を語る上で欠かせないのが、現在スワローズが選手と結んでいる契約について。

2020年オフにその年FA権を取得していた山田哲人,石山泰稚,小川泰弘の3人を残留させたことを皮切りに、2021,2022年にチーム状況が上向くのと合わせて大型契約をいくつか結んでおりました。

そんな中で、2024年オフに満了する主な(複数年)契約は下記の通り。

2024年までの主な複数年契約は?

 村上宗隆 6.0億 ※1  原則2025年までの契約ですが状況次第では…?
 サンタナ    2.6億 (2023年は単年契約も、2024年のオプション付き)
 オスナ  2.1億 ※2
 中村悠平 1.7億
 小川泰弘 1.6億
 石山泰稚 1.5億  合計:15.5億

※1 2022年オフに3年契約を結んだ際の日刊スポーツの記事から引用
「現在メジャーには海外プロリーグから25歳未満の外国人選手を獲得する場合、契約金、年俸などを含めて低く制限する“25歳ルール”がある。3年後に25歳の村上の場合、3年契約満了時が最適なタイミングとなるが、ルールが変更なら前倒しで2年後にも米移籍挑戦が認められた。

【ヤクルト】村上宗隆が破格契約&メジャー前進“25歳ルール”緩和なら24年オフにも米挑戦可

※2 2021年オフにオスナが2022年:$1.4M, 2023年:$1.7M, 2024年:$2.0Mで3年契約したというJon Heyman記者の投稿があったため、日本での報道で主だった1.6億より高い記載(2.1億は契約当時のレート換算)としました。
とはいえ、現在の円安も踏まえると、もう少し実際の年俸は高いかもしれませんが…。

https://twitter.com/JonHeyman/status/1466781435461779456


チーム総年俸が約40億程度であることを考えると、
(2025年まで基本的には契約がある村上宗隆も含みますが)全体の40%弱が”2024年オフに大型契約が満了する選手”で占めていることになります。

村上宗隆抜きでも計9.5億となり、全体の約1/4の23%を占めます。

これらの6人はキャッチャー,ファースト,ライト,(サード)のレギュラーに、先発の柱に、通算490登板ベテランリリーバーに…と、全員がスワローズに欠かせない選手と言えるでしょう。

仮に彼らがいないとなるとチーム力が大きく変わってきてしまいますし、そんな彼らを確実に保有することが出来る2024年は、間違いなく”勝負の年”とすべきと強く感じます。

勿論、MLB程に人材流動性が高い訳ではないNPBの環境を踏まえると、
2024年オフに契約が満了する=即退団とはならないでしょうが、とはいえ2024年が球団として一つの区切りになるとは言えるのではないでしょうか。


髙津監督との契約


2020年の1軍監督就任時に3年契約を結んでいた髙津臣吾監督ですが、
リーグ連覇を果たした2022年オフに新たな2年契約を結んでおります。


自身の2軍監督時代(2017~2019年)に共にファームで過ごしてきた選手たちと共に、ゆとりローテ等の新しい試みも用いながら就任2年目に日本一に輝くなど、監督としての実績は申し分ありません。

一方で、5位に沈んだ昨年に関しては采配面も奮っていたとは言い難いようにも見え、監督自身も反省の弁を述べるなど今年は”髙津監督らしさ”が欠けてしまっていたのもまた事実でしょう。

やっぱり、監督というのは勝たなきゃいけない、強くしなきゃいけない職業、仕事なので。これはもう、僕自身がもっともっといろいろ勉強して、経験して、「勝つチーム、強いチーム」を作っていかなきゃいけないと思いますね。

https://www.alphapolis.co.jp/business/official/takatsu/7499?page=2


現在の契約にて来年まで指揮を執ることを考えると通算5年
これは決して長すぎるという程ではないですし更なる延長もあると思いますが、(これはプロ野球の監督に限らず)一般論として、リーダーが長く同じであると組織が硬直してしまうことも考えられます。

また、以前と比較すると髙津監督が体型的にかなり細くなったように見え、監督という職務の激務も感じさせられますし、勝手なお世話ではありますが純粋に少し心配でもあります…。

今年までソフトバンクの監督を務めていた藤本博史氏は群発頭痛のために鎮痛剤が手放せなかったようですし、昨年まで広島の監督を務めていた佐々岡信二氏は睡眠導入剤が欠かせなかったとのコメントもありましたね…。

https://www.nikkansports.com/baseball/news/202310170000701.html
https://full-count.jp/2023/03/25/post1356132/
シーズン最終戦での髙津臣吾監督(2023.10.4)


さて、ここまで色々と述べてきましたが、「2023年に再び日本一になる(→続投する)」がベストシナリオであることは言うまでもありません。

ただ、選手の契約面だけでなく監督の契約の観点からも、2024年が一つの”区切り”となる可能性があると考えられるのではないでしょうか。


まとめ


私が2024年のスワローズを考える中で気になったことを”2024年問題”と勝手に題してしまいましたが、来たる2024年が”勝負の年”となる可能性があるのではないかと感じていただけたのではないでしょうか。


これは完全に想像ですが、ここまで綺麗に2024年を軸に契約期間等を設定していることを考えると、フロントが中長期的なチーム作りをするにあたって、このような状況になることは少なからず想定済みのはず。


そしてこの"勝負の年"以降にどのようなチームを目指すか、そしてどのようなチームになっていくかは現時点では分かりません。

一方で、2025年終了後に主砲・村上宗隆がMLB移籍に伴い退団する可能性が高いことを考えるとこの1,2年が転換期となると考えるのが自然ですし、
やはり2024年は頂点を掴みたいとチームも強く考えていることでしょう。

WBCでの村上宗隆(2023.3.11)


その中で、2023年にFA権を取得した守護神・田口麗斗の去就については、2024年に勝負をかけるにあたって絶対に必要な選手だけに、気を揉む案件であることは間違いないでしょう。
電撃トレードから3年間、チームのために投げ続けた本人の意思を何よりも尊重したいですが、もし叶うならば是非スワローズに残ってほしいです…!

シーズン最終戦での田口麗斗(2023.10.4)


さて、2024年に勝負を仕掛けるにあたっては補強も大きな要素ですし、その中でも特に外国人選手は即効性が高い補強となるでしょう。

現時点で特に新しい補強情報はありませんが、ここで1つ注目しておきたいのが2023シーズン途中に獲得したエルビン・ロドリゲス

エルビン・ロドリゲス(2023.9.23)

7月中旬の獲得時のコメントでも「25歳と若く、長い目で育て、将来的にはチームの中心的なピッチャーになってほしい」とありましたが、
2023年は1軍で7試合に登板するなど着実に経験を積みました。


現時点でエルビンの残留は発表されておりませんが、2023年に培った経験を踏まえて2024年からは本来の持つポテンシャルをいかんなく発揮してくれるとこれ以上に心強いことはありませんね。


また、こちらは必ずしも即効性が高い補強とは限らず、
むしろどちらかといえば2024年以降のチームに与える影響が大きいと思われますが、ドラフト会議も明日10/26に控えております。


スワローズは上位では投手を中心に指名するのではないかとの報道がありましたが、どんな選手であれ、1人でも多くこれからのスワローズを引っ張っていけるような選手との縁があることを心から願っております。


これらに限らず、11/15に鎌ケ谷スタジアムで実施されるトライアウトや、一部で噂されているFA補強など補強手段は様々ですが、これからどのように2024年のチームスワローズを形作っていくのか、必見ですね。


これからの様々なオフの動きにも注目しつつ、2024年におそらく迎えるであろう”勝負の年”を楽しみにしていきましょう!

思っていたことをただ書き連ねただけのnoteとなってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。


(記事内の写真は全て筆者撮影)


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