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実習を担任する教諭の免許状について

教員免許というと、小学校や中学校などの教員免許状を最初に想像しそうですが、高校の教員免許のうち、実習に特化した免許状があることをご存知でしょうか?

この実習に関する教員免許について、正式には標題にあるように「実習を担任する教諭の免許状」(以下、実習免許)といいます。免許の種類は教育職員免許法によると看護実習、家庭実習、情報実習、農業実習、工業実習、商業実習、水産実習、福祉実習又は商船実習の一種免許状、となってます。特別支援(高等部)の場合も上記の専門実習に従事していれば授与されます。

取得方法は各自治体でや大学等で開講されている公開講座を受講して必要とされている単位を集め、正規の実習助手として所定の年数を経る必要があります。ちなみに同教科の教員免許を持っている場合は、この実習免許を新たに取得することはできません。(実習免許が教員免許に含まれるため。)

各自治体の定めによりますが、この実習免許を取得することで2級格付け試験(いわゆる2級ワタリ)に近づくことができます。試験の有無などはこれも自治体の取り組み次第です。きっちりと試験を課すところもあれば、過去には校長の具申などで2級給与になるケースもあったように聞いています。

ところが、ここで一つ問題がでてきます。この法律上では理科に関する実習免許が存在しないのです。たとえば理科の実習助手の場合、何年勤めても給与は1級で低く抑えられたまま、という事態が起こりえます。そのため、各自治体では実習免許に代わる要件を作って、早急にこの不均衡を解消してもらう必要があるでしょう。

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