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ねこのちょび


皆様こんにちは。
今回はnoteのお題企画で #我が家のペット自慢 の記事をお届けします。


DEDEGUMOの祇園店には昔、通い猫さんがいました。
私が入社した時には既に居たので、おそらく祇園店がオープンして間もない頃から居たのだと思います。

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ちょびというのは、代表が勝手につけたあだ名で本当は違う名前があります。
”通い猫”としたのは、ちょびにはちゃんとご近所にお家があったからです。
どういう訳か、ちょびは毎朝職人さんが出勤してくる時間を見計らって新橋通りの入口で待っています。

「早く開けて」

と言わんばかりの態度です。
ちょび的には今日も出勤したよ、といいたかったのでしょう。

出勤したちょびはさーっと奥の工房へ入り朝ごはんをねだります。
ご飯皿に餌がないと

「なんでないねん!」

と怒って鳴きます。
職人さんはいそいそとご飯を用意してあげていました。

お店が開店すると、夏は涼しい店内のコンクリート打ちっぱなしの床に寝そべって寝てしまいます。時々、お客様用ヴィンテージ家具の椅子に堂々と寝ていることもありました。

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冬は工房のヒーターの前をしっかりと確保し、気持ちよさそうに寝ていました。(ヒーターに近づきすぎてひげを焼いたこともあります)

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狭い工房の中でこんな風に寝ているので、とても邪魔です。
代表の話によると、ちょびが若いころ一人の女性の職人さんが作業するのにちょびが邪魔で大きな箱ケースのなかに一時的に移動させたら、それ以来その職人さんが近づくだけで威嚇していたそうです。
よっぽどいやだったのかなケースの中・・・汗。

その職人さんが退職されてからは、もう「お猫様」状態でみんなに可愛がられなんでもちょびが優先になっていました。


そんなちょびですが、聞くところによると祇園では有名な猫さんだったらしく、行き交う観光客の方々もよく写真を撮っていました。

古い街並みと町屋と猫

映えますよね。
動物写真家で世界ネコ歩きでも有名な岩合光昭さんにも撮影されました。

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FASHON PRESS記事からお写真お借りしています)

ちょび、セレブやないかい!


あるとき、お店で寝そべっていたちょびのしっぽをお客様があやまって踏んでしまって、ちょびがお客様の足をひっかいてしまった事件が起こりました。
それ以来、店内にはちょびを出すことは許されませんでした。


年々ちょびも年を重ね、2階にあるトイレに階段を上がっていくのがしんどくなってきました。それでもちゃんとトイレまで上がっていっていたのだから偉かったね。
そしておしっこするのが痛いのか、悲痛な鳴き声が聞こえてくることが増えてきました。

ちょびって、いったいいくつ?

と職人さんに聞いたら「わたしも良く知らないんですけれど20歳ぐらいって聞きました」
え?ほんま?化け猫がかってるな、ちょび。


そうこうしているうちにちょびが体調をくずし、職人さんが動物病院に連れていくとこが複数回ありました。元の飼い主さんに相談してもあまり親身に考えてくれなかったようで、その職人さんがいたたまれなくなり自腹切って病院連れて行ったそうです。
そしてその職人さんがご結婚されて退職するときに、最後まで面倒見たいとちょびも一緒に連れて行ってくれました。

ちょびは心優しい職人さんの元で余生を過ごしていると思います。
年齢的にも虹の橋を渡ったかもしれません。

私は個人的に犬を飼っており、いつも忙しなくバタバタしている犬を見ているので猫さんのノンビリしたマイペースぶりに慣れずにいました。
でもそのうち、ちょびのあのゆったりペースが微笑ましく思えてきました。
職人さんたちにとっても、ちょびは癒しだったのだと思います。

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通い猫のちょびが祇園にいなくなってから早3年が経ってしまいました。

私は去年、死にかけの子猫を保護して親戚に引き取られるまで看病した経験をしました。それ以来ますます猫さんが愛おしくなりました。
今でもふとちょびの事を思い出します。
もしもう一度ちょびに会えたなら

「長年、祇園店に通ってくれてありがとう」

とお礼を言いたいです。


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