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あえて矛盾を抱えてみる

自分の考えをキッパリ決めずに、あえて対極の考え方を取り入れた方がいいかもれないと思っています。

ぼくは新卒でブラック企業に就職して以降「会社員はダメだ」という価値観を持っていました。
その後、フリーランスとして働くようになり、独立当初は「フリーランスこそ至高」という偏った考え方をしていました。

「会社員はダメで、フリーランスは最高」という白黒ハッキリした意見を持つと、迷いがなくなり、それ以上悩む必要がありません。
人間にとって考え続けるのは負荷が強く、言い切られた意見を持てば、果てしない思考の旅が終わります。

思考停止というのは心地よく、反対意見があったとしても「負け犬の言い訳ww」と耳を傾けなければ、いかようにもスルーできます。

そして「フリーはいい・会社員はダメ」という信念に基づいて生活を送り、情報を摂取すれば、その意見は強固なものになって、どんどん加速していきました。

尖った意見は脆く、切れ味を出すために極限まで削っている状態。本人は「鋭い」と思っていても、それは勘違いで、とても薄く頼りないものです。

ある時期から、哲学書・人文書をたくさん読むようになり、ちょっとずつ価値観が崩れていきます。

ある哲学書に「正しい・間違っているではなく、柔軟に考え続けなければいけない」と書かれていました。

安易に答えを出さず、あえて対極の意見を抱えて、じっくり考え続けることが重要視されています。

その文章を目にしてから、「フリーランスこそ至高」という長くしがみついてきた価値観をちょっとずつ解体してみました。

振り返れば、自分の周りには会社員の人がたくさんいて、楽しそうに仕事をしている人もいます。そういえば自分を育ててくれた両親は会社員だったし、兄弟もずっと会社勤め。

「あれ?会社で働くのも悪くないのか?」と思って、業務委託で半分会社員のように働き始めて、徐々に考え方が変わってきました。

日々の生活が安定し、心の余裕もできてきた・・・

もちろん手放しに「会社員の安定は最強」とは思えませんが、フリーランス信者だった自分に「もうちょい冷静に考えてみよう」と説教したくなります。

こんな感じで「働き方」に関しては、対極の意見を持ってきて、自分をあえて壊してみるという方法が結構効果がありました。

ネットを見れば、白黒ハッキリした意見を持ってスタンスを切っている人が目立ちますが、議論の余地が残ってないのは危険です。反対意見を受け付けなくなると、良くも悪くも加速して、果てまで辿り着きます。

すべての価値観を揺さぶっていくのは無理だとしても、できる範囲で「あえて矛盾を抱えてみる」という方法は効果があるのかもしれません。

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