本好きのWebライターがイベントで本を20冊売ってみた
ぼくは普段Webライターとして働いているけど、オフラインのイベントで本を売ってみた。
結果としては、24冊の本を販売して、20冊売れた。
オフラインで対面接客をして商品を買ってもらうことで、いろいろ発見があったので紹介する。
イベントについて
イベントの内容としては、友達同士で開催した軽い文化祭みたいなもの。
出展する人たちは、本業のアート作品・趣味の写真・コーヒーなど各自いろんな商品を販売した。
ぼくはWeb上で記事を書いてお金を稼いでいるから、こういうオフラインイベントでは売るものがない。笑
「なんかやりたいけど、マジで売るものがない・・・」と悩んで、最終的に好きな本を売ることにした。
本だったら単価も安くて買いやすいし、もし売れ残ったとしても処分に困らない。
あと単純に自分の読んできた本の中から、おすすめ本だけを売るのは楽しそうだと思った。
事前にやったこと
本を売ると決めて、当日まで下記のことを準備した。
まずは本の選定で、カッコつけずに読みやすい本を選ぶことをテーマにした。
自分が好きなジャンルって意図せずマニアックになってしまうから、簡単に読める本を中心に選ぶことを強く意識した。
ジャンルレスで、書籍・雑誌・マンガから全24冊を選んだ。
売る本が決まれば、次はフライヤーの作成に移る。
彼女がデザイナーなので、お任せしつつ、本のリストが分かるように作ってもらった。
フライヤーを作った理由としては、本の書評を一覧で見れるようにして、お客さんに情報を分かりやすく伝えるため。
本を手に取るたびに「この本はこういう内容で、ここがおすすめです!」と接客されると、買う方としては結構うざいと思うかもしれない。
あとフライヤーの右上にはQRコードを貼って、そこから購入ページへアクセスできるようにした。
そうすることで売れて在庫がなくなった本でも、ネット経由で購入してもえると思った。
ただしこのQR作戦は微妙で、ページのアクセスは全然なかった。笑
フライヤーからわざわざQRコードを読み取るのではなく、お店のInstagramアカウントを作っておいて、そのアカウントをフォローしてもらう方がよかったな。
Instagramのフォローならその場ですぐにやってくるうえに、Instagramを開くたびにお客さんに見てもらえるから、簡単で情報を届けやすい。
ちなみに本のリストはこちらからもチェックできます👇
当日にやったこと
当日は接客するだけだったので、事前準備のようにそこまでやることはなかった。
フライヤーを事前にコンビニで印刷して、本を買わなかったお客さんにも無料で持って帰ってもらう作戦を決行。
とりあえず印刷分のフライヤーは全部配布できたけど、そこから購入に繋がったかは微妙。笑
地味にレイアウトを変えてみたり、お客さんが手に取りやすい本を平置きにしたり、できる限りの改善をやってみた。
当日一番困ったのは、どこまで接客するか。
まずお客さんは自分たちの知り合いが多い。
イベントとしてはアットホームな雰囲気だけど、本の購入で悩んでいる人に対してガツガツ接客していいか?と悩んだ。
イベントは2日開催だったので、1日目は控えめに接客したら、お客さんの反応が微妙。
普段から個展を開催して接客慣れしている友達に相談すると「ガンガン接客して興味を持ってもらうことが大事」とのアドバイスをもらったので、2日目はガンガン接客してみた。
足は止めてくれし、話も聞いてくれるんだけど、そこからの購入には繋がらない。
いろいろ試した結果、興味を持って足を止めてくれた人に対して接客するスタイルが一番いいことに気づいた。
接客は商品の特性・お客さんの属性によって変わってくるもので、本の場合はお客さんの読書量によって購入ハードルが全然違ってくる。
普段から本をバンバン買う人なら軽めの接客で本を買ってくれるが、本に対して苦手意識を持っている人はいくら接客しても買ってくれる可能性は低い。
Webで記事を書くときに、想定読者と届けたい情報を事前に決めるんだけど、それと同じことが現場の情報として入ってきてる感覚だった。
さらに販売接客をする場合は、接客側の見た目・雰囲気も大事だと思った。
誰しも、ダサい服装の店員から服を買いたくない。
ぼくの場合は本を売っていたので、知的な雰囲気を出せるようなシャツスタイルが最適だったと思う。
友達のアーティストが個展のときにバチバチのオシャレをしている理由が分かった。
あとお客さんから「難しくない本がいい」という声が多くあがった。
販売した本の中でも、内容がわかりやすくページ数が少ないものから売れる傾向にあった。
想定のお客さんをどんな人に設定するかによるけど、自分が思っている以上に本はとっつきにくいものなんだろうな。
Web系の人がオフラインで商品を売ることについて
普段Web上で仕事をしているぼくが、オフラインで本を売ってみて「オフラインもオンラインもやっていることは一緒」と思った。
「お客さんに営業をして商品を買ってもらう」というゴールは同じで、お客さんのニーズを見たり販売する商品に合ったセールスをしたり、共通する部分が多い。
オンラインだと細かくデータが取れて、数字と戦っている気分になるけど、結局商品を買ってくれるのは生身のお客さんだ。
オフラインの対面接客だと、目の前のお客さんを相手にするから「生身の人が商品を買ってくれる」という意識が強くなる。
その反面、データを取ったり数字を見ながら改善するのはWebの方が圧倒的にやりやすい。
Webは全体をざっくり見る感覚で、オフラインの対面接客はもっとピンポイントで視点を持つイメージだ。
オンライン・オフラインのセールスは似ている部分も多いけど、接客力・コミュニケーション能力は違いが出る。
オンラインが得意な人でも、オフラインで話してみると、なんかどんよりしてて萎えることがある。
オンラインだと伝える情報を自分でコントロールできるけど、オフラインはすべての情報が勝手に伝わってしまうから、ごまかしが効かない。
ぼくは2日間の接客で疲れ果ててしまったし、「自分のコミュニケーション能力はまだまだ足りないな」と反省した。
ずっとWebばかりやっているぼくのような人は、たまにオフラインでお客さんに会って、生身の感覚を取り戻すのも大切だと思った。
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