前週からの動向
ビットコインは先週に引き続き、直近安値圏である30,000ドルを挟んだレンジ相場となっている。
底固めともいえる動きはしているものの、5/13の急落時に昨年安値を割り込んでおり、チャート的にも市場心理的にも不透明感がぬぐえない状況だ。米国の金融引き締め加速により、投資資金があらゆるアセットクラスから撤退していくなかで、変動の大きい暗号資産に資金が戻ってくるのは、後回しになる可能性がある。
まずは米国株をはじめとする伝統的金融資産の価格の安定をみてから暗号資産投資を再開したい、というのが個人投資家の本音ではないだろうか?
テクニカル的には、長い移動平均線との乖離が目立ち、ある程度の収束も望めるようにも見受けられるが、50日移動平均線と100日移動平均線のデッドクロスも発生しており、反発は限定的と思われる。
他金融市場
上昇一辺倒であったドルインデックスが若干の落ち着きを見せている。米国の金融引き締めが加速するとの観測で、主要通貨に対しドル高が続いていたが、アトランタ連銀・ボスティック総裁が「0.5%の利上げは9月に一旦停止する可能性もある」という旨の考えを示すなど、加熱する利上げ観測に対しハト派の意見も出てきた。
しかしながら、ボスティック氏もあくまで現在のインフレの方向性が変わってきた場合に、という前置きをしており、不確実性が高い見通しといえるだろう。
筆者:齊藤成芳
参照:Bitcoin日本語情報サイト
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