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マイニングマシン販売・運用サービスの仕掛け人に聞く!徹底インタビュー

2月25日に発表され、業界をざわつかせた「ビットコイン・マイニングマシンの販売・運用サービス」。
今回はディーカレットブログ アフロ編集長が、その仕掛け人、ディーカレット 暗号資産事業グループヘッド にインタビューを行い、公式ページやプレスリリースでは出し切れなかったあれこれを聞き出してきました!

 -  ディーカレットブログ アフロ編集長

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株式会社ディーカレット 暗号資産事業グループ メディア担当
2018年、暗号資産業界への期待を胸にディーカレットに入社。以来、数々の修行によりアフロが膨らんできた。日々、お客様や社内の声を集めてはエナジードリンクに混ぜ込んでインプットしている。好きな寿司ネタは「サーモン」。最近は花粉症とアフロの両立に悩んでいる。

 -  暗号資産事業グループ グループヘッド 紺野

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ソフトバンクグループで約8年間、M&Aや資金調達、格付対応、ベンチャーキャピタル業務に従事。スプリント買収やARM買収ファイナンス案件を担当。2016年10月、金融庁登録を持つ暗号資産取引所QuoineへCFOとしてジョイン。2017年3月には代表取締役となり、金融庁登録申請やQash ICO、IDG Capitalからの資金調達をリードし、ユニコーン企業へと成長させた。
2019年11月、グローバルでマイニング事業を行うBITFURY社の日本代表に就任。2020年6月、日本初となるビットコイン・マイニングファンドを立ち上げた。
2020年5月から、株式会社ディーカレットの暗号資産事業グループのグループヘッドにも就任。国内暗号資産交換業者としては初となるマイニング販売・運用サービスを立ち上げた。

― 編集長:今日はマイニングマシンの販売・運用サービスについて、詳しくお話を聞かせていただきたいと思います。

紺野:
お、編集長!ユニークなファッションですねぇ。
編集長:はい!ユニークなブログにしていきたいので、まずは形から(笑)
紺野:今日のインタビューも面白くなりそうで、楽しみです。よろしくお願いします。

編集長:では早速ですが、今回マイニングマシン販売・運用サービスの提供に至った経緯を教えてください。
紺野:はい、今回は国内の暗号資産交換業の登録事業者が初めて行うマイニングマシンの販売・運用サービス案件となります。これまで、差別化戦略としては新規通貨追加などがありましたが、後発事業者である我々は違う角度から差別化を図っていくのが重要だと判断しました。マイニング投資は、一般の投資家にはなかなか参入が難しいのですが、投資リターンなどを考慮すると非常に有望な投資商品となり得るんです。

編集長:一般の投資家には参入が難しいとのことですが、それはどういった背景からですか?
紺野:マイニング投資自体、数千万~数億円の規模が必要なものなので、マシン1台などの小口からでは参入はできない状況(※1)になっています。 そういった状況から、今回は一般の投資家への提供を実現しました。

※1:機材の用意からマイニング専用のソフトウェアのセットアップ、ウォレットへの接続などをすべてご自身で行う「ソロマイニング」は、この限りではありません。

編集長:業界ではそういった背景や課題が認識されてきながら、ディーカレットが国内の暗号資産交換業者で初めてサービスの提供を実現できたのはなぜですか?
紺野:今回、良いパートナーに恵まれたというのが1点です。他の暗号資産交換業者ではセルフマイニングは行われていましたが、マイニング投資のサービスを顧客に対して提供しようとする業者は今までなかったのではないかと思います。これまで投資できなかったものに投資できるようになる、ということに価値があると思っているので、一般の投資家に、暗号資産投資の新しい選択肢として提供したかったんです。

編集長:これまで国内でも、登録暗号資産交換業者以外でのマイニング関連の案件はありましたよね?
紺野:はい、あくまで、暗号資産交換業者として登録されている当社がマイニングマシン運用サービスに踏み出したことに意味があると考えています。事実として、詐欺的なマイニング案件が多かったので、お客様に信用・信頼されるマイニングの投資案件を提供する価値は大きいですよね。データセンター事業を運営するIIJのグループ会社として、最先端の分散型データセンターであるマイニングを行うことは非常に大きな意味を持つと思っています。

編集長:マイニングのサービスに関しては先発ですが、今後、他社が追随してくる可能性もありますよね?その場合に、優位性などは保てるんでしょうか?
紺野:優位性を高めるために先行して参入した、と言えますね。マシンの確保や信頼できるファームとの提携など、参入障壁は高いと思っています。

編集長:サービス提供に際しては、法や規制のハードルもあったと思いますが、そのあたりはどうですか?
紺野:はい、業界にとっては新規案件なので、専門家にアドバイスを頂き、当局とも議論を重ねながら調整を行い、法的な論点もクリアした上でリリースに漕ぎつけました。

編集長:安心して任せられる仕組みである、ということですね。では、マシンについても聞かせてください。今回のマシンはBitmain社「ANTMINER S19 95TH/s」とのことですが、スペックはどのくらいのものですか?
紺野:現時点では最新の部類にあたるマシンです。単独ASIC(application-specific integrated circuits)マシンで100TH/s近い計算性能はかなり高いものになります。S19シリーズでは、約34J/THの電力効率を実現した先端7nmチップを採用し、電源や回路の改善により、優れた計算速度と電力効率を実現しています。
参考   https://crypto.watch.impress.co.jp/docs/news/1237789.html

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ASIC BITMAIN ANTMINER S19 95TH/s

編集長:マシンのスペックとしてはかなり高いということですね。単純に、マシンのスペックが高ければマイニング報酬が増えるという認識で良いんでしょうか?
紺野:いいえ、マシンスペックだけでは不十分ですね。電気代が安くないといけないので、マシンを購入して日本で運用してもペイしません。海外の電気代が安いところで運用しないと利益は出ないんです。

編集長:今回はロシア連邦イルクーツクでの運用とのことですが、電気代が安いんですね。他にも電気代が安いところはあるかと思いますが、どういう理由で決められたんでしょうか?
紺野:はい、今回の運用で使用する電気代は、日本のだいたい4分の1くらいの価格です。SDGsの取組みにも繋がる再生可能エネルギーを利用しているので、ロシアの電気代としてはそれでも少し高いですね。もちろん当社の利益が乗っているなんていうこともありませんのでご安心ください(笑)ロシアは、中国等に並び、マイニングのオペレーションが盛んな国の1つでもあるので、それも理由です。

編集長:なるほど、パートナー含めて良いマシンと電気代が安いところを確保できたということですね。では、投資家が最も気になるところ、想定利回りとして年94.0%と記載されていますが…これってホントですか?
紺野:はい、記載の数値(※2)通りパフォームすれば可能な利回りです。

※2:計算方法を(年間BTC産出量 -年間電気代-年間運用管理費)÷マイニングマシン代金×100とし、1BTC 5,078,400円、1米ドル106.5円換算、1日あたりの電気代457円、1日ハッシュレート割合0.00006357%、1日あたりのBTC産出量 0.000692376BTC、年間運用管理費20%の場合(2021/02/24リリース時点の例)

編集長:非常に魅力的な数字ですね。暗号資産関連の投資として、現物購入と比較して魅力的な点は何でしょうか?逆ザヤになるリスクもありますよね?
紺野:まず、法人であれば、マシン購入費用を資産計上でき、減価償却がとれるため、節税にも繋がります(※3)。現物投資では、価格が下がった場合にはそのまま損失となってしまいますよね。一方、マイニング投資では価格が下がってハッシュレートも下がると、マイニングできるBTC枚数が増えて、ダウンサイドプロテクションが効いてくるんです。減価償却による節税効果をとりながら、コツコツとBTCの枚数を増やせるのが、長期で見た時のマイニング投資の魅力だと考えています。

※3:詳細は会計士・税理士にご相談ください

紺野:今後、ビットコイン価格がどのようになるかは分かりませんが、ビットコイン価格の算出モデルの中で、有名なS2Fモデル(※4)というものがあります。

※4:stock to flow model。ビットコインの供給量を評価することで長期的な価格動向を予測するモデル。

以下のグラフはビットコインの過去の価格(カラフルなライン)と、S2Fモデルに基づいた予想価格(水色線)となります。これを見て頂くと、多少上下はするものの半減期を経て凡そS2Fモデルに追従していることが分かるかと思います。

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出典元:Bitcoin stock to flow model live
https://digitalik.net/btc/sf_model/JPY#

編集長:確かにS2Fモデルの予想価格に追従しているように見て取れますね。

編集長:ちなみに、発表以降、ぶっちゃけ反響はどれくらいありましたか?
紺野:普段よりゲスト登録数が3倍以上 ありました。特に目立ったのは法人口座の開設申込で約7倍です。やはり節税狙いの方が多いのではないかなという印象ですね。

編集長:反響に対してマシンは40台限定ということですが、今後のマシン追加も検討しているのでしょうか?
紺野:はい、需要に応じてではありますが、数十億円規模で提供していけたらと思っています。また、当社としてもマイニングに投資する、セルフマイニングの可能性は検討しています。
編集長:なるほど。調達次第ですが、今後も定期的に販売するということですね。ビットコイン価格高騰により、マイニングマシン調達も難しいと耳にしますが実際はどうですか?
紺野:はい、その通りで…厳しいですが頑張ります…!

― 編集長:Twitterでも様々な声がありましたのでこの機会にぜひ伺いたいと思います!

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紺野:Twitterでも話題に上げていただけるのはありがたいですね。

編集長:はい、まずはここまでもセルフマイニングのお話がありましたが…そんなに利回りが良いならディーカレットがマイニング事業をやればいいのでは?というご意見ですね。
紺野:はい、もちろん自社でのセルフマイニングも検討中です。ただ今回は、広く一般の投資家にマイニング投資をしていただきたいという目的でサービス提供に至りました。

編集長:マイニングの販売だけではなく、海外のデータセンターに輸送・設置および運用・保守まで行う形にしたのはなぜ?という疑問もありました。
紺野:これも先ほどと重複しますが、マシンを購入するだけで、日本で運用してもペイしません。かといって一般の投資家が海外ファームにリーチすることも難しいですよね。購入から運用まで一気通貫で提供することで初めてマイニング投資が完成し、安心で魅力的なものを提供できると考えています。

編集長:海外のデータセンターでの運用ということで、適正に運用されているかどうかはどう確認するの?という不安の声もあります。
紺野:運用については、月次での運用レポートを行う ので、ご心配なさらないでいただければと思います。

編集長:ありがとうございます。最後に、今後、マイニングの台数を増やしていく以外にも展望がありましたらお聞かせください。
紺野:そうですね、マイニング販売を今後も拡大することとあわせて、お客様のマイニング報酬を積み上げていけるようなサービス(レンディング等)を拡充していきたいと考えています。
編集長:そうですね。是非そういったサービスをどんどん提供していきたいですね!マイニング投資が国内で広がっていくのが楽しみですね!
今日はありがとうございました!
紺野:ありがとうございました!


マイニングマシンの販売・運用サービスは3月15日(月)より募集を開始しています。
詳しくは公式サイトよりご確認ください。
▼マイニングマシン販売・運用サービス
https://www.decurret.com/miningmachine/001/

また、ディーカレットの口座をお持ちでない方は、下記よりご登録をお願いします。
▼口座開設
https://cx.decurret.com/decurret-frontap/account/login