病歴

2歳から国立病院に入院、3歳過ぎてから
通院に切り替わる。国の定める指定病気の為医療費用は15歳まで無料だったらしい。
毎月病院に母に連れられて通い、クスリを処方され服用の繰り返し。最初の頃、クスリなんか飲んでるから病気が治らないと父がクスリを捨てる。ある意味この人に殺されるとこどもながらに思う。働かない、家には帰ってこない、家にいるいればくだをまくそんな父親。
ある日、通院時に母と先生がいつまで生きれますか?と話しているのを聞いてしまった。
こどもながらにショックだったが
なんの実感もなく現実逃避に心がけた。
何か爪痕をと思い、小6で生徒会長を立候補し
一年全うした。
中学進学は中学が荒れていたので
イジメだけが心配だった。案の定
くつがなくなることや先輩から
すれ違いざまに蹴られるは日常だった。
15歳中学受験後に脳腫瘍の疑いで入院。
このとき、あっ死が来たんだと。

手術はなかったがクスリの投与で副作用が激しくこれで終わりか、が数日続いた。だか
1カ月と3週間で無事退院。
母親も先生も完治したと自分に説明した。

高校に入り普通の高校生活を送る。
バイト先で知り合った初めて彼女と付き合う。
高2の冬、バイク事故。カーブで前のクルマに突っ込み、空を舞い、1回転して
右腕から地面に叩きつけられた。
ヘルメットは吹っ飛んでいた。
人間死ぬ時にスローになる、走馬灯のように思い出が見えると言われるが
まさにそれを体験した。
ゆっくり地面に叩きつけられるまで
長い時間に感じ、子供のころを思い出していた。
そこから気づいたら病院。意識が無かった。
救急で運び込まれた病院で
意識がもどるが右腕がポッキリ折れていて
支えてないとブランブランになっていたし
ヘルメットが邪魔をして口の中を切ったみたいで血だらけ。歯並びが崩れうまく喋れない感じ。外傷は他はなかったらしい。アタマを打ったかもしれないから脳CTしたが異常なし。
1時間後に全身麻酔にて手術を行い、折れた右腕にワイヤーを二本入れギブスをつけ終了。
目覚めた時の苦痛は尿道カテーテル。男性ならわかるけど、亀頭の先に管を繋ぎ、尿をするたびに激痛が走る。それと可愛い看護婦さんをみて勃起してしまっても痛かった笑
退院まで3週間かかったがギブスは3カ月。
右手で字が書けないからと
大学受験を諦める理由にしてしまった。

目標を探していたが
彼女に一途、夢中だった。自分の中では
働いて一人暮らしして、同棲して、結婚する
みたいな妄想で高校最後を送っていた。

働きだすも
うまくはいかない。ハタチ前で破局。

ここから
仕事一筋に。
で、数年後
働きすぎて月に残業だけで250時間。
工事をしながら営業をしたり
売り上げノルマと納期逼迫でいっぱいいっぱいになり現場で倒れ、救急搬送。

時は、11月。吐く息が白くなるくらい寒い。
18時過ぎたころ、フラフラっとした。
あれ?立っていられない、グルグル目が回る感じ。初めてだな
同僚に少し横になると伝えるが鼓動が激しく
自分の心臓が脈打つのが早くなるのがうるさく感じたぐらい。寒気が止まらず、歯がガタガタする。声にならない声をふりしぼり、救急車呼んでくれ!頼む!と何度も言うが言葉になってないよう。異変を感じやっと同僚が。
救急がくるまで意識が遠のいていくのを必死に耐えながら、まだかまだかと待つ。


つづきはあらためて。


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