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理想の上司とは

あなたにとって、理想の上司はどんな人ですか?

私は、新人研修でこのようなグループワークを行います。
新人ですから、いろんなことを好きなように言ってくれます。

優しい人。
仕事ができる人。
きちんと教えてくれる人。
ONーOFFの切り替えができる人。
まだまだ他にも、たくさんあります。
自分が好きな俳優やスポーツ選手の名前を挙げることもあります。
産業能率大学が毎年実施している「理想の上司ランキング」もあります。

図1

私が研修で申し上げていること。
「理想の上司」とは、「あなたに仕事をくれる上司」ですよ!と。

どんなに人格が立派で。
どんなに仕事ができても。
仕事をくれなければ、スキルが伸びません。
給料も上がりません。

プロ野球で言えば、2軍でどんなに活躍しても、年俸は1500万円に届きません。
1軍で活躍すれば、1億円も夢ではありません。
その第一歩が、1軍に上げてもらい、試合に出してくれることです。

監督が変わると、チャンスを与えられる選手がいます。
監督も人間ですから、好みの選手が違います。
いい悪いではなく、そういう事実が厳然としてあります。

今年は、広島カープの堂林選手が好調をキープしています。
甲子園の優勝投手として、ドラフト2位で入団。
3年目には全試合出場を果たし、ホームラン14本はチーム一。
飛躍を期待されましたが、監督が変わると1軍半の選手として鳴かず飛ばずでした。

広島カープを3連覇に導いた緒方監督は、業績面では優秀な監督と言えます。
でも、堂林選手にとっては、いい監督ではなかったことでしょう。
出場機会がどんどん減り、引退やトレードの危機を感じながら、シーズンを迎えていたことでしょう。

ところが、監督が佐々岡監督に代わると、チャンスを得ます。
そして、今や打率4割を超える、堂々の首位打者。
謙虚で貪欲な姿勢に、ファンの共感が集まっています。


私の体験からも、仕事ができて人格も素晴らしい上司は、ほとんどいません。
大抵は、どちらか一方だけが素晴らしい。
「理想の上司」とは程遠いのが、「現実の上司」です。

ここで大切なこと。
自分の「理想の上司」を、現実の上司に当てはめて幻滅しないこと。上司を責めないことです。

明智光秀は、織田信長の短所を見て、それを直そうとして失敗しました。
本能寺の変を起こし、共倒れしました。
豊臣秀吉は、信長の長所を見て、短所は自分が補えばいいと考えました。
だから、信長との人間関係は、とてもうまくいっていました。

「理想の上司」は、あなたに仕事をくれる上司。
現実の上司の欠点は、あなたが補えばいい、と考える。
そうすれば、職場の人間関係はうまくいきます。
結果として、あなたは成長のチャンスと、昇給を手にすることができるでしょう。

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