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デジタル時代のニュースに驚き!

先日、将棋の羽生善治九段が、竜王戦の挑戦権を獲得しました。
今回タイトルを取れば、通算で100期。
1回取るだけでもすごいことなのに、100回というのは前人未到の記録です。
続く人が現れるかどうかすら、わかりません。
まさに、平成から続く将棋界の第一人者です。
このことを、主催社の読売新聞社は一面トップで報道しましたし、ネットニュースでも話題になりました。

その数日後。
羽生九段が、藤井聡太二冠に公式戦で初めて勝ったというニュースが流れました。
これを見て、私はびっくりしました!

王将戦挑戦者決定リーグの初戦なのですが。
重みのある一戦ではありますが、1勝は1勝です。
しかも、将棋界の第一人者が、今勢いのある若手に勝利しただけでここまで報道するとは。
これまででは、考えられなかったことです。

デジタル化が進む将棋界では、AIを駆使した将棋の研究にばかりスポットライトが当たります。
一方で、「レーティング」という考え方が浸透していることには、あまり触れられません。

「レーティング」とは、棋士の格付け・ランキングのこと。
強い相手に勝てばレーティングがグン!と上がりますし、弱い相手だとあまり上がりません。
これまでは1章は1勝としてしかカウントされていませんでしたが、同じ1勝でも重みが違うよね、というところから発想しています。
詳しくは、こちら。
http://kishibetsu.com/rating.html

これがまた、よく当たるのです!
レーティングに大きな差がある棋士は、まったく戦いにならない。
過去の対戦成績を見ることなく、勝敗がある程度予測できてしまうようになりました。

今回ニュースになったのは、藤井二冠がレーティング首位だったから。
若くて上り調子だからというだけでなく、現時点で棋力第一位だからです。

これまでも、棋士のランク付を数字で表すことはしていました。
年間勝利数、勝率は、毎年カウントされていますし。
過去のタイトル獲得の実績、段位、在籍年数、年齢といったものもあります。
でも、実際の実力は?というのは、なかなか難しかった。
それを、レーティングというデジタルな考え方を取り入れることで、明確にできたのです。


経営が厳しくなり、会社が社員を丸抱えできなくなってきた今。
中高年サラリーマンが「会社のお荷物」として捉えられる風潮があります。
給料の割に、成果が出せていない、と考える経営者や若手社員が増えています。
本人にとっては、「そんなことはない」「実績と実力に見合った給料だ」と思っているかもしれません。
そんな厳しいのは嫌だ、と思うかもしれません。
勝負の世界である将棋界でも、勝ち数だけでなく段位に見合った報酬というのもあります。

でも、ここでレーティングのような考え方やツールが世の中に広まれば。
自分の能力を客観的に見ることができ、証明もできるようになります。
転職や昇給につながる反面、レーティングが低ければリストラの対象につながります。

人生100年時代、同一労働同一賃金の時代は、とても厳しい時代です。
そこにデジタル化が加われば、「ボーッと生きてんじゃねえよ!」と言われることが確実です。

将棋界の出来事は、不思議と世の中の先行指標になることが多いです。
レーティング何するものぞ!と、羽生九段のように活躍したいものですね。


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