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納税、教育、月見バーガー

皆さん、義務果たしてますか?
国民の義務であるところの月見バーガーを今シーズンまだ食べていない読者がいるとは思えませんが、万が一まだ食べてない場合は最寄りのマクドナルドへLet's Go!

いや違うんです、戻るボタンを押す前に話を聞いてください。
マクドナルドに洗脳されたわけでも、パラノイア的思想にハマったわけでもなく、月見バーガーの話をしたいだけなんです。

日本マクドナルドが誇るべき二大巨頭であるところの月見バーガー(もう片翼はグラコロ)が今年も9月2日から発売になりました!
Twitter上のキャンペーン(いいねアイコンがアニメーションになるやつ)への金の注ぎ込みっぷりからもマクドナルドが力をかけてることが分かります。

代名詞とも言える目玉焼きに、オーロラソースをベースにしたオリジナルソース、そしてカリッカリに焼き上げられたベーコン!
その美味しさたるや、わざわざ紙面を割かずとも、読者諸氏の舌に刻み込まれてることとは思いますが、やはりエグチなる虚仮バーガーとは一線を画する味わいです!(エグチもレギュラーメニューとしては美味しいと思うけど、同価格帯にスパチキがいる以上どうしても評価が一段下がる)

月見バーガーの魅力を延々と書き連ねるブログとすることに異存はないのだけれど、その分野には偉大なる先達がいるため、ここでは程々にしておき、何故月見バーガーがあくまでも期間限定メニューの座に甘んじているのかという話をしましょう。

もちろん大きな理由としては、シーズンを区切ることでその開始時期にまとまった需要を見込める(今年もシーズン初日にはあちこちのマクドナルドで行列が観測された)こと、特有の材料(主にソース)を用いることから需要が分散するレギュラーメニューでは生産ラインの1ラインを占有することが固定費の観点で非効率的であること(*1)、などの営業上の理由が挙げられるだろう。

しかし、この記事ではシーズン中に1回食べたら満足する浅瀬月見バーガー勢をターゲットにしたマーケティングの話ではなく、シーズン中毎週、あるいは毎日、もしかすると毎食月見バーガーを食べるような月見バーガージャンキーを相手にした場合でも、期間限定の方が売上が上がるのではないかという話をしたいのです。

月見バーガーという"義務"

タイトルの話にも重なるが、私の周囲では、月見バーガーのことを「国民の義務」と呼ぶ文化が定着しています。
嘘をつきました、私が4年間国民の義務と呼び続けた結果、周囲の人間も洗脳されつつあるだけです、私のフォロワーしか言ってないし……。

えー、気を取り直して、国民の義務と呼んでいる理由なんですが、納税と重なるところがあるな、と思うんですよね。

自動車税納付通知書が来てたら、自動車税を払いますよね?
それと同じで月見バーガーの告知を見たら月見バーガーを食べるんですよ。

それは、初日に並ぶ浅瀬勢も同じじゃないかって?いや違うんですよ、期間限定ということは食べられなくなる期限があるわけで、そこまでに何個食べられるかという、"義務"が発生するわけです。

マクドナルドの期間限定商品は、中央から店舗に材料を流す期限が決まっていて、その在庫が尽きるのは店舗ごとにまちまちではあるものの、9月頭に開始する月見バーガーは概ね10月初週には食べられなくなるわけです。
そうすると、1ヶ月のうちに果たして何個食べるか、どのくらいのペースで食べるか、という計画が自ずと出来上がって、そのアクションプランに沿って食べていくサイクルが完成するわけ。

これはレギュラーメニューではなかなかこうならない。マクドナルドに行ったら必ずこれを頼もう!というルーティンを組む人はいるかもしれないが、てりやきバーガーを月に1個は必ず食べよう、と計画を組んでる人はなかなかいない。(いたらごめんなさい)
一般的な月見ジャンキーの1シーズンの月見消費量を24個とすると、レギュラー化した際に同じ量を食べるには必ず毎月2つずつ食べないといけないわけです。
もちろん、この程度の数は訳なく継続できる!と断言できる重度のジャンキーもいるには違いないけど、私のように義務感に追われない限りはなかなか月2回もマクドナルドに足を運ばないという人も少なくないだろう。

それ故に、期間限定化というのは通年で見た場合でも売上ブースト効果があるのではないかと推察する。

消費者は浮気性であるということ

前節の考察では、レギュラー化した場合には月2回月見バーガーを食べる必要がある、と書いたが、それは果たして「月に2回マクドナルドに行く必要がある」ということと同値であるのか、という話もせねばなるまい。

日本人とは、期間限定に弱い生き物であり、月見ジャンキーを自称する私も悲しいことに、浅瀬グラコロ勢であり、浅瀬えびフィレオ勢なのだ。
だって、しょうがなくない?美味しいもん、マックの期間限定バーガー。

バーガーに限らず、マックシェイクやポテトのフレーバーに至るまで連綿とした(*2)期間限定ラッシュを繰り広げられると、どうしてもそちらに釣られるのが消費者のサガというものなのだ。

他の期間限定バーガーが出ている時には浅瀬勢らしく、そのバーガーを食べるとするとマクドナルドに行く必要回数は必然的に増え、9月の密度を期間の長さでカバーする難易度は自ずと上がってくるのではないか、そうするとなおのこと、月見バーガーが期間限定であることは売上の観点から見た場合には正解なのでないか、というのをこの記事の結論としたい。

ここまで読んだ皆さんは間違いなく月見バーガーを食べなければならない、という義務感に苛まれているはずなので、心を軽くするためにもぜひ最寄りのマクドナルドに行きましょう!
皆さま、良い義務を!



(*1 この理屈からするとナゲットソースの「スパイシーチキン」はスパチキ(バーガー)のソースとして常時生産されているのでレギュラー化されなければおかしい、日本マクドナルドは即刻レギュラー化せよ!)
(*2 この書き方には語弊があり、マクドナルドの期間限定メニューはバーガーだけに着目すると割と空白期間が多いし、サイドメニューもバーガーに連動するものが多いので、レギュラーメニューしかない期間も珍しくない)

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