見出し画像

いつもと違う毛色

今日はいつもと違う道を通ってランチに向かった。というのも先日の飲み会終わりに流れでラーメン食う話になって、何人かで会社から繁華街方面へ向かう際、いつもと違うルートを知ったのだ。
かなり酔っていたし夜だったのでまったく同じルートを辿れてるか定かじゃないけど概ね合っていた。それにしてもこの道ここに繋がるんか!の瞬間はいつだってアメージングだ。脳みその使い方がいつもと違う感じ。きっと視覚から空間把握へと至るニューロン経路も更新されたに違いない。
見覚えのない通りの家屋は佇まいから門扉の構え、玄関までのアプローチに至るまで新鮮で興味深い。その内どこか見覚えある通りに趣が似ているなと思ってたら、脳が情報のキャパオーバーを起こしたのか勝手に縮減を始めてしまったっぽい。
いつもと同じルートは退屈だが頭を使わなくてよくて安心感がある。いつもと違うルートはドキドキして辺りを警戒しながら移動する必要があるが、新しい発見の喜びがある。しかしいつもと違うルートは二度三度と辿るうちいつものルートになっていつしか退屈なルートになるだろう。当たり前だがそれが順応するということだ。
なるべく新しい道を通って日々を興味深く過ごす人もいれば、毎日同じ道を通って脳の縮減作用で上滑りする意識のまま夢の延長のような日常を過ごす人もいる。
今日は新しい道を通って、いつもと同じ店に入っていつもと同じメニューを頼んだ。そして新しい音楽を聴き、新しい本のページを先に読み進めた。どうやらおびただしい分岐の一つがいつもと変わった所で、一人の人間の運命なんて変わりようがないみたいだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?