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菩提心の称賛《宝珠の灯》第89偈

89)心力が弱まれば、菩提心を思い出したまえ。
利他が疎かになれば、菩提心を思い出したまえ。
怠惰が起これば、菩提心を思い出したまえ。
困苦がおこれば、菩提心を思い出したまえ。
 
 
 
身体が病や疲れで弱まれば、
休息をとったり、薬を服用したり、
目に見える形で対処法があるけれど、
 
心はそうはいかない。
 
身体的な健康も、健全な心を保つ役には立つけれど、
心には心の処方箋がある。
 
それでも、怒りや欲望などへの対処は知られているけれど、
心が弱まった時や、
使命に迷った時の対処法は、
 
誰にでも効果がある、確立された方法があるとは言い難い。
 
個々人の身体がそれぞれ違った特徴をもつように、
心もそれぞれ違った経験を経て、今の状態になっているから。
 
とはいうものの、
もし、皆が幸せでいて欲しいと心より願う者がいるならば、
 
彼・彼女にとって、
菩提心が全ての心苦の薬になり得る。

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