斬新! 「試合」から始まる練習とは?
練習方法の組み立て方は人それぞれだと思います。ただ、ほとんどの方は練習の最後に試合を持ってきて、その日のテーマが試合の中で改善しているかを見るようにする形式が多いのではないでしょうか?
いわゆる以下のような形ですね。
日本サッカー協会もこの形を元に色々と練習メニューを提唱しています。
練習メニューリンク
私もこの形で進めることがほとんどでしたが、最近は以下のような形の効力も感じていますのでシェア致します。
ウォームアップ後にいきなり試合に入り、その中で起こったエラーを、その現象だけを切り取った小グループでのトレーニングにて気づかせ、改善した後に、再度試合で確認するという手法です。
英語では Whole - Part - Whole と言います。
英語にはなってしまいますが、イングランドサッカー協会が出している動画、良い参考メニューがあったのでシェア致します。
小学生年代を対象に、私も同じような練習を行いましたが、効果は抜群でした。この練習概要は以下になります。
テーマ:Moving Past The Defence(ディフェンスを超える動き)
指導者はしきりに「Play Forward!(前へプレーしろ)」と言っています。小学生のサッカーが始めたての頃は、良くボールを持つ選手の後ろにへばりついいてサポートしようとします。その次に真横。なかなか前のスペースへ走り込むような動きが出てきません。
この練習では、2つのRUN(サポートの種類)を集中的に伝えることで、最後の試合でその現象を起こさせ、選手達にその効力を体験してもらうことを意としています。
2つのRUNとは以下です。
動画では動きとプラスして、その動きに繋がるパスの種類も合わせて紹介しています。
この2つのアクションを合わせることで、前へ向かうプレーが出来るようになると伝えています。
各練習が終わる度に、選手との振り返りを細かく行います。
応用編
私の場合はスクール活動ですので、活動場所がフットサルコートになります。ですので、動画のような広大なスペースで同じようなことを行うことができません。
ですので、ウォームアップが終わってコートを3分割にし、ちょうど18人いたので6チーム作って3対3のゲームを行いました。ルールとしては、得点方法は必ずエンドラインを超えてボールを止めること。
このゲームを何度か対戦相手を変えて行った後、2対1に移行します。
コートサイズも、チーム分けもする手間がないのでスムーズに移行できます。強いて言えば、各コートの縦幅が短いので、縦・斜めの動きが出しにくいことでしょうか?人数が18人キッチリではない場合、4人組で2対2などを行っても良いでしょう。
大事なのは、途中で選手を集めて、縦・斜めの動きについての紹介を行うことです。ゴールの仕方は3対3と同じです。真ん中の点線はディフェンス側が奪った後に点線を超えてボールを止めると得点というルールにしているためです。
ある程度動きが出てくれば、再度3対3に戻して2つの動きが出るかを選手に意識させて確認します。
最後は3チーム、6対6のゲームをします。ゲームの中でも動きの意識は続けます。ここまでの練習で上手く選手に意識付けが出来ていれば、試合でもバンバン縦へ向かう動きが出てくるので、やっていて非常に面白かったです。
なかなか出ない場合は、さっき行った2つの動きを使って得点した場合は3点、などの条件を付けると積極的に意識し始めるかと思います。
如何でしょうか?
たまには違った形式で行う練習も選手への刺激になって面白いかと思います。何よりゲームをしている時間が長いので選手は楽しいですよね。
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