12月14日にSmartHRで『俺の人事評価」を実施しました

こんにちは。アクセシビリティエンジニアの辻勝利です。 今月も、スクリーン・リーダーを使ってSmartHRの機能が利用できるかを確認するイベントを実施しましたのでそのご報告をします。

12月14日に『俺の人事評価』という1時間のイベントを実施しました。今回は、人事評価の機能を開発しているチームの皆さんにご協力をいただいて、自分の評価シートに業務目標を設定する様子を見ていただきました。

そもそも「俺の」って?

「俺の」シリーズは、視覚障害の当事者(全盲)であり、光学ディスプレイを通した視覚情報に頼らずに普段の業務を行っている僕が、スクリーン・リーダーを使ってSmartHRの機能を利用する様子を見てもらうマンスリーイベントです。
視覚障害者が自分たちの製品を使っている様子を見てみたいと考えている社内の方に向けて、アクセシビリティ向上がどのように利用者にとって有益なのかを知っていただくきっかけにしたいと思って始めました。
9月から毎月1回、お昼の時間にラジオ感覚で気軽に楽しんでいただけるように配信しています。

「視覚情報を使わずにウェブを操作するってどういうこと?」といった疑問はもちろん、今後のインクルーシブな製品開発のヒントについてもお答えできるようなカジュアルなイベントを目指しており、少しずつでもSmartHR全社のアクセシビリティへの配慮・理解を深め、多くの人を助ける製品提供ができるような会社作りを目指しています。

イベントではZoomを使って僕のPCの画面とスクリーン・リーダーの読み上げ音声を共有してデモを行っています。 スクリーン・リーダーが読み上げた内容はNVDAのスピーチビューアーに表示させたテキストをみてもらっているので、僕も気兼ねなく普段通りの読み上げ速度でデモを行っています。

デモで気になった点や質問はSlackのスレッドに書き込んでもらい、開発チームの皆さんに気になるものをピックアップしてもらってお答えしながら約1時間のイベントを進めています。 製品開発に関わっている人だけでなく、社内の様々な職種の方が参加してくれていて、SmartHRをより多くの人に届けたいという皆さんの熱量を感じることができるイベントです。

今回の検証環境

Zoomを使って僕の画面を共有し、以下のような環境でデモを行いました。

みつかった問題点

今回のタスクは、人事評価の機能を使って目標とその目標でほしい結果を入力して評価担当者に送信するものでした。

まず僕が躓いたのが、目標を入力するテキストフィールドでした。 ページには複数のテキストフィールドがあって、目標を入力するフィールドはページの下の方に位置していたため、「きっと目標を書くところが一番先に出てくるテキストフィールドだろう」と思い込んで探していたために、目的の場所にたどり着くまで時間がかかってしまいました。 思い込みで操作するの、良くないですね☺。 人事評価では、管理者側でどのテキストフィールドを表示させるかを制御できる仕組みになっているとのことなので、評価シートを作成するときに気をつけてもらうことでこの問題は解決できそうだという印象でした。

ページの中には目標を入力したり中間評価の情報を入力したりできる複数のセクションがあるのですが、見出しとして移動できる項目がひとつしかありませんでした。 今回も、ページの中で自分が入力しなければならないセクションを探しやすくするために、トリガーとなる見出しが複数あるとより効率よく入力ができそうだと言うことをお話ししました。

実は、人事評価の入力フィールドには大きな問題がありました。 目標を入力するテキストフィールドは、1文字入力するごとに「目標100文字以上500文字以内で入力してください。現在4文字。」のような読み上げが行われるので、目標を書いている間はずっとこの読み上げが続いて入力が大変でした。 先日、事前に人事評価の機能を少し触らせていただいた時に、開発チームの皆さんにこの1文字入力するごとに読み上げが行われるところはできるだけ早く直した方が良いとお伝えしました。 チームの中で解決方法を検討していただき、なんと1文字ごとの入力文字数の読み上げが発生しないように素早く修正してくださいました。 今回のイベントでは修正済みの環境でデモを行うことができただけでなく、修正前の読み上げと修正後の読み上げにどのような違いがあるのかも参加者の皆様に見ていただくことができたのがとても良かったです。
「私たちのバリュー」にあるように、アクセシビリティの改善も「早いほうがかっこいい」ですね。 私たちについて|株式会社SmartHR

目標設定はできたのか

イベントの前半に目標を入力する場所がすぐにはわからなくて右往左往してしまいましたが、今回も、スクリーン・リーダーを使って無事に目標を設定することができました。

余談ですが、これまで僕がどのように人事評価をやってきたかを簡単に紹介しますね。

僕が経験した人事評価は、ほとんどの場合ExcelやGoogleスプレッドシートで作成された評価シートに記入する形で回答するものでした。
スクリーン・リーダーを使ってスプレッドシートに情報を記入することはもちろん可能なのですが、領域が広いために自分がどこに何を書けばいいのかがよくわからず、スプレッドシート上の適切な入力場所を探すことが結構ストレスになっていました。
評価担当者にどこに何を入力すればいいの化の一覧を作ってもらってそのセルを探して入力するというのが、単純作業のようで結構時間がかかるもので、本来は目標や達成したことを考えるのに時間を使うべき人事評価で、かなりの時間をスプレッドシートの適切な場所を探すのに費やしていました。

入力する項目はある程度わかっているので、Markdownなどで書いた内容を評価の担当者に評価シートの適切な場所に貼り付けてもらうようなことも少なくありませんでした。

今回SmartHRの人事評価を試してみて、このシステムであれば上記のようなストレスがかなり軽減されて、本来必要な目標を考えたりする作業に集中できそうだなと感じました。

実は、現在のSmartHRの評価シートもGoogleスプレッドシートで作成されていて、僕は入力に不便を感じているのですが、いよいよ僕たちも期が変わる来期にこの人事評価機能を使い始めることになりました。

今回デモを行ってみて、まだまだ改善できるところはいくつかありますが、スクリーン・リーダーの利用者を含む多くの人たちにこの人事評価の機能を活用していただきたいなと感じました。

ランチタイムにイベントにご参加いただいた皆様、短期間にスクリーン・リーダー利用時の問題を解決してイベントにご協力いただいた開発チームの皆様、本当にありがとうございました。
来年も、SmartHRの様々な機能をスクリーン・リーダー利用者の立場で試していきたいと思っております。 社外の皆様にもご参加いただけるようなイベントも企画したいと思いますので、どうぞご期待ください。

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