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そのゲームは割り切りか、諦めか、理想か

実家に帰省していたら遅れました。すいません
デバッグモンキーズ というアナログゲームを制作している団体です。
Sunnyです。


今日も、note強化月間です。5本目。

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ジレンマラジオってご存知ですか?

ジレンマラジオとは、ボードゲームデザイナーによるラジオです。公式の説明は下より

毎週木曜日の深夜 24:00〜25:00 にオンエアする「深夜のジレンマラジオ」というゲームトークラジオです。MCは多数ボードゲームの制作を行っているTANSANのタンサン朝戸とテーマや世界観を大事にしたアナログゲームを制作するボードゲームデザイナーSaashi & SaashiのSaashi。そして毎回異なるゲスト。
ボードゲームや世の中のゲームの興味深いについてのトークをゲストと共に行いう生放送です。
寝るか、見るか、ジレンマをリスナーのあなたに!

こないだ、ジレンマラジオを初めて聴かせていただきました。存在は知ってたんですけど、なかなかその時間が取れず…
というわけで今更恥ずかしながら聞きましたので感想noteです。

ストックしてるネタじゃなくて、たまには書き下ろしも。


感想

先日のテーマは、「ゲームを完成させることについて」というテーマでした。そういうテーマで、デザイナーの方々がどうやってゲーム作りをしているか、どう向き合ってるかというお話しでした。

特徴的だったのは、ゲームデザインは身体性があるという話。たしかに。
そして、ゲームデザインを料理に例えるという話。たしかに。

シンプルなゲームは、(例えばお寿司のように)素材の良さが美味しさにもろに影響出てくるけど、
少し工程が複雑にな料理(例えば、カレー?)では、素材の影響度が全体的に少ない。

ともすると、寿司を作りたいなら、こだわるべきは「ご飯」「お魚」という話と同じで、その構成要素のゲームシステムにこだわらないといけない。
その構成要素のゲームシステムがだめだと、そもそもゲームとしてダメだという。
わかりやすくて非常に理解の深まりを感じました。

ここから考えてみると、複雑な料理の中で「どれが主役なんだっけ?」と考える力も非常に大事そうですね。しかもそれは人によってこだわりが違いそう。
カレーで例えるなら、隠し味の有無や選択(チョコとか?リンゴとか?)や、肉がメインなのか、野菜メインなのか、というカレーという選択の中で何を見せるか

これはデザイナーの個性が出るところで、ヒット作を生み出しているデザイナーはここの見せ方が上手なんだろうなと想像しました。


ゲームの完成の見極めかたについて

中でも、この「完成の見極め方」というお題で話していたときに出ていた、「完成はいつか、どういう心情か」というのは考えた方がいいなと思い、ここを切り出してみたいと思います。

要は、ゲームの完成っていつだ?という話で、そのときに「諦め」なのか「割り切り」なのか「理想」なのか、という。

諦めとは、やりたいことができたわけじゃないけど頒布イベントが来たため、仕方なくその状態で出している形(とはいえ、この諦めを表に出すことは絶対にないと思いますが)
割り切りとは、やりたいことができたわけじゃないけど、それは別のゲームに入れ込もうなど、後ろ髪を引っ張られないような形。
理想とは、やりたいことができて、自分を出し切ることができたという形。

これ、同人界隈だと、結構諦めも多いのかなと思っていて、感覚値ですが、
諦め:割り切り:理想=3:5:2くらいかなという印象。
もちろん広報をする時に、諦めや割り切り感を前面に出すことがないです。(だって、作者が力強く推して言えない作品は見てられないよね)


ひるがえって、デバッグモンキーズのSunnyの作り方は割り切り:理想=4:6の感じです。結構最近は実験的な作り方をしているので、その実験がうまくいったか?というところで考えています。

そもそもあまり大きい風呂敷を広げてないので、その小さい風呂敷のやり方ってどうなんだ?というのを考えています。なので、主観的には理想なのだけど、傍目で見ると割り切りっぽく写ってそうだなと思ってます。


そんな中、今後どうやったら自分の「理想」に近づけるか、というのを考えると
やはり、ここは知識と量がものをいう気がする。

理想ってなんだ?という定義ってきっとゲームによって違うと思うんですよ。パーティーゲームの理想と、推理ゲームの理想は多分違う。根本は同じ「プレイヤーが楽しめるか」というところだとは思いますが。

その理想に対して、言語化できるためには知識(それも経験知)が非常に大事だと思います。じゃないと、理想という定義ができない。このゲームで目指したいものは何か?

ラジオでも言っていましたが、このゲームのこの感じがいいな、という体感はデザイナーの指針になると思うので、それは経験して知るしかない
このポイントは、きっと熟年のデザイナーでも、若手のデザイナーでも差を小さくすることが比較的しやすいこと。

量というのは、頒布数=フィードバックの量のことです。フィードバックの数が多ければ多いほど、理想との距離感を知ることができます。
そのギャップが少なければ、主観的にも・客観的にも理想であると。

(ちなみに、理想へ目指すのがいいことか?という疑問は一旦考えないで行きましょう。あくまで個人の理想を目指す、というニュアンスです)



こんな感じで、人が話してることを聞くことでインプットや刺激になって非常に楽しい90分でした!また聴きます。

ありがとうございました!



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