イーロン・マスク(twitter)の判断が、故人のアカウント取扱いのグローバル・デファクト・スタンダードとなるか?
東洋経済オンラインの記事(マスク「休眠15億アカウント削除」揺らぐ故人の声 ~Twtter上に残る故人アカウントの扱いはどうなる~)によると、twitterのCEOであるElon Muskが、「長期間ログインしていないTwitterの「休眠アカウント」の削除を示唆」していることを紹介しています。
Elon Muskのtwittterによると、たしかに下記画像のように、彼が言及していることが確認できます。
ちなみに、2020年12月時点のtechcrunchの記事(Twitter Selects AWS as Strategic Provider to Serve Timelines)によると、twitterはクラウドサーバサービスプロバイダーにAWSを選定・契約しています(現在も契約継続しているのであれば)。
AWSはデータ容量に応じて課金されるサービスで、仮に故人・休眠アカウントも未来永劫残し続けるのであれば、twitterの財務に大きな負担となります(twitterのIR情報を確認したものの、実際の負担がいくらなのかまでは判明しませんでした)。
すなわち、リストラの対象は人件費のみならずデータにも及ぶと考えることができるわけです。
AWSやGoogle Cloudなどのクラウドサービスが普及することは、サービスプロバイダにメリット・デメリットの両面が見いだせます。
メリットは社内にサーバエンジニアを抱える必要がないなどことが大きいです。
一方、クラウドサービスはデータ容量に対する従量課金が原則であり、通信環境や画像・動画を撮影するハードの性能が向上すればするほど、ユーザが送るデータ容量が増大し、サービスプロバイダーの負担が増すというデメリットが挙げられます。それでも、自前でサーバを構築・保守するよりは安く抑えられますが。
話が飛ぶように見えますが、続いています。
Web2.0とくくられるサービスがありました。
blogやtwitterを含むSNSなどです。
Web2.0をwikipediaで調べてみると、「旧来は情報の送り手と受け手が固定され送り手から受け手への一方的な流れであった状態が、送り手と受け手が流動化し、誰もがウェブサイトを通して、自由に情報を発信できるように変化したウェブの利用状態のこと」と定義されています。
クラウドサービスはWeb2.0の浸透とともに成長したともいうことができます。
そして、twitterが仮に休眠アカウントの削除を決断し、それに他のサービス・プロバイダーが続いたときこそ、Web2.0の終焉であり、本格的なWeb3の到来と言えるのかもしれません。
ぼく自身がWeb3をブロックチェーンなど表層的な部分でしか理解できていないため、Web3の到来がどのような世界となるかまでは描けていませんが、ユーザとプロバイダーとデータの3者の関係が替わってくるのではないでしょうか?
「フリーソフト「死後の世界」を通じ、死後のデータ取扱について考えてみる」では、死後のデータを削除するについて触れましたが、今回はデータの保存と削除とは真逆の内容です。
データが増えていくと、死後のその削除と保存それぞれについてユーザ毎に扱いにこだわりが分かれ、それに関するサービスがより活発化してくるかもしれません。
Deathtechの1つとして提供されている分野ですが、今後の動向に要注意ですね。
ヘッダー画像:UnsplashのBrett Jordanが撮影した写真
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?