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“大人の学び”の学びかた(5)「できる」

この記事は約1,600文字。3〜4分で読めます。

前回の振り返り


前回の投稿で、
“大人の学び”の4つ目のステップ「試す」での
ぼくの考えをご紹介しました。

前回のリンク:

今回は5つ目、
最後のステップ「できる」について考えます。


【再掲】“大人の学び”の学びかた(サマリー)

 


「できる」での最適な方法


「わかる」については、3つ目のステップ「できる」同様
「複数人」の方がより効果的だと考えています。


前のステップ「試す」で、
自分事として主体的に「ひとり」で試して、
結果について「自問自答」し、
成果!につなげるために「試行錯誤」を重ねてきました。

「ひとり」で真剣に「試行錯誤」を重ねても
うまくいかない(成果!につながらない)ということは、
考えが袋小路に陥ってしまっている可能性があります。

このまま「ひとり」で考え続けても、
うまくいく可能性は低そうです。


以前ご紹介した仏教の「唯識」でいう〈一水四見〉の言葉どおり、
違った視点を得ることで解決の糸口が見つかるかもしれません。

うまくいかないことを共有し、第三者の目で状況を見てもらって
行き詰まりの原因や解決のヒントをもらうのがいいと思います。


 オススメの共有方法


「できる」を複数人で行うときの
ぼくのオススメの共有方法をご紹介します。

共有方法

1 「試した」結果をまとめる

・各自「試した」結果を所定のフォーマットに3つの観点でまとめる。
  a  すぐに成果!につながった

  b  途中から成果!につながった
  c  どうやっても成果!につながらない

2 結果共有の場を設定する

 ・参加者同士で結果を共有する場を設ける。
 ・「オンライン」「オフライン」いずれでもOK。
 ・全員が積極的に参加できるように最大10名程度が望ましい。

3 成功事例を共有する

 ・「a  すぐに成果!につながった」または
  「b  途中から成果!につながった」ものの中から
  他の参加者に特に共有したい事例を紹介する。
   ・試したこと
   ・どんな「自問自答」「試行錯誤」をしたか
   ・「試行錯誤」からの自分なりの気づき
    ・他の参加者は疑問点や不明点を質問する。

4 課題・悩みを相談する

 ・「c  どうやっても成果!につながらない」ことの中から、
   いちばん相談したいものを選んで他の参加者に説明する。
   ・試したこと
   ・どんな「自問自答」「試行錯誤」をしたか
   ・相談したいポイント
 ・他の参加者は疑問点や不明点を質問しつつ、
  改善に向けたアドバイスをする。

注意点

  • 対等な立場で参加する

  • 恥ずかしがらずに積極的に失敗を共有する

  • 失敗に対して否定的なコメントをしない


これらのプロセスを通じて、
他の参加者のアドバイスから解決の糸口となるヒントを得るとともに、
他の参加者の失敗を自分事として考えることで「試す」経験値を増やすことができ、
成果!につなげられる多くの智慧を得ることができます。

人の成功や失敗を自分ごととして考え、多くのケースに触れることで、
自分だったらどうするか、それが最適な解決方法なのか、
それぞれがイメージトレーニングをすることでレベルアップを図っていく。

『最高のコーチは、教えない』 吉井理人著(P117)



まとめ

  • 「ひとり」で試してうまくいかなかったことを「複数人」で共有し解決のヒントをもらう。

  • 共有の場では対等な立場で否定的なコメントは慎み、積極的な失敗の共有を促すことが大切。

  • 他の参加者の失敗を自分事として考えることで、成果!につながる多くの智慧を得られる。


次回のテーマ


次回は、ここまでお話ししてきた”大人の学び”と
”子どもの勉強”との違いついて改めて整理します。

今日の投稿は「マガジン」にも保存しています。


ぼくの「学び」についての考えへの感想や、
みなさんの「学び」についてのご意見など
聞かせていただけると嬉しいです。

ディアログ合同会社 小川剛司(つよし)
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」


美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。