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DXは「文化」 (2022/6/29)

記事の長さはおよそ1,600文字。2〜3分程度で読めます。

主要企業のデジタル人材
3割が別枠で採用
来春新卒 ホンダや第一三共

2022/6/28(火)日本経済新聞朝刊

記事のポイント

  • データ分析や人工知能(AI)などの専門人材を別枠で新卒採用する企業が増えている。

  • 株式時価総額上位100社と主な子会社を日経新聞が調査した。23年春に卒業する大学生と大学院生の新卒採用で、IT分野の人材を別枠で採用する企業は29社あった。

  • 日立製作所やヤフージャパンなどのIT関連に加え、自動車や製薬、金融機関など幅広い業種に広がっている。

  • デジタル分野は生産性の向上などで企業の競争力を左右する一方、人材不足が深刻だ。

  • 給与等で他の新卒と差をつける企業も目立つ。ヤフージャパンは新卒でも能力があると認めた人材には年収650万円超と一般枠の採用(400万〜500万円)より賃金を高くする。

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デジタル系の専門人材を別枠で新卒採用する動きが、大手企業に広がっているようです。

(「専門人材」ということでいえば、「会計」「法律」「デザイン」、それ以外の分野にも専門人材はいると思うのですが、「デジタル」だけが別枠なんですね。)


給料を高くすれば、通常枠で募集するよりも採用はできるかもしれません。
(それでもGAFAなどと比べると格安ですが)
ただ、採用した人材がその会社に定着して、成果をあげてくれるかどうかは別問題です。

DXというと「デジタルを導入する」ことと思われていることも多いですが、DXでいちばん大切なことは、「デジタルで企業(文化)を変革すること」です。


DX成功のキモは「D:デジタル」より「X:変革」です。


私がこれまでに関わった会社のなかでも、DXが進まない企業は後者、「X:変革」に原因があるところが多かったように思います。


DXは単なる「技術(テクノロジー)」の問題ではなく、「文化(カルチャー)」の問題です。

仮に採用が別枠だとしても、会社に入ったあとも”別枠”で仕事ができるわけではないでしょう。
せっかく高給で採用したデジタル人材に活躍してもらいDXを成功させるためには、「デジタルな企業文化」を社内に定着させることがなにより大切です。


では「アナログな企業文化」と「デジタルな企業文化」の違いは何か?

みなさんの身の回りのもので、「アナログ」から「デジタル」に変わったものを思い浮かべるとわかりやすいのではないでしょうか。


例えばカメラ。
アナログのときは、やり直しがきかないので1枚1枚大切に撮っていましたよね。
でもデジタルでは、いくらでも失敗ができます


例えばニュース。
アナログのときは、「◯◯新聞」というひとつのパッケージの中に、その新聞の記事だけが詰まっていましたが、デジタルでは記事単位で、大手の記事も中小の記事、個人の記事でさえ同列に並んでいます。


例えばコミュニケーション。
アナログ電話の時代には、同じ社内でさえ偉い人に直接電話することはできず、例えかけたとしても秘書の方が取り次いでいました。
それがデジタル時代のSNSでは、誰でもが直接繋がることができるようになりました。


例えば会議。
アナログ時代の会議では席次が決まっていることが多かったですが、デジタル時代のWeb会議では席次はランダムです。年齢や役職順で表示されることはありません。


「人はパンのみにて生くるものにあらず」


デジタル人材と呼ばれる方は、デジタルな文化を好む傾向が強いと思います。
社内がアナログ的な文化のままでは、いくら高給で採用したとしても早晩退職することになるのではないでしょうか。


「定着」「成果発揮」ができるように企業文化の変革が成功のカギですね。


追伸
「されどまたパンなくして人は生くものにあらず」
 との言葉もあるようです(苦笑)



本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。

みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。

「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川



美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。