“大人の学び”の学びかた(2) 「知る(覚える)」
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前回の振り返り
前回の投稿では、
“大人の学び”で最適な方法のサマリーを示したうえで、
最初のステップ「知らない」では
「ひとり」(または1対1)が相応しい理由をご紹介しました。
前回のリンク:
今回は2つ目のステップ
「知る(覚える)」について考えます。
「知る(覚える)」での”大人の学び”
【再掲】“大人の学び”の学びかた(サマリー)
最適な方法
「知る(覚える)」のは、やっぱり「ひとり」がいいですね。
なぜか?
それは”大人の学び”での
「知る(覚える)」の位置付け、重要度の低さが理由です。
”大人の学び”は、
それぞれが異なる目的や事情を抱えた中で行われるので、
学びの自由度が高いことはとても大切な要素です。
「ひとり」であればいつ・どこで・どうやって学ぶのか、
「時間」も「場所」も「方法」も自分の都合だけで決められます。
昔は知識を得る方法としては、
紙の本か先生から直接教わるぐらいしかありませんでした。
でもいまは本にしても紙だけでなく電子書籍もあります。
インターネットにもさまざまな情報が載っていますし、
データ通信の容量や速度も速いので、
音声や動画などいろんなものが活用できます。
屋外で学ぶことも可能です。
「ひとり」なら、
「学ぶペース」も理解度に応じて自由に変えられます。
「タイパ(タイムパフォーマンス)」が重視されるようになり、
動画は倍速視聴が一般的になっています。
すでに知ってることなら、
飛ばしたりスピードを上げることもできますし、
わかりにくかったり納得できないところは、
じっくり時間をかけることもできます。
さらに、”大人の学び”には試験がないので、
カンニングもありません。
頑張って覚えなくても、
役に立ちそうな情報が「ある」ことを知っていて、
必要なときにそれを「引き出す」ことができれば十分です。
「覚える」ことに多くの時間を割く必要はまったくありません。
「知る(覚える)」でのポイント
「知る(覚える)」のポイントは覚えようとしないこと。
考えることです。
”大人の学び”には正解はありません。
どんなに有名な先生や偉人の話しでも、
極論すれば、誰かの意見・考えでしかありません。
たとえ”正解”だとしても、
自分の状況にそのまま活かせるとは限りません。
なので権威ある先生、専門家、
あるいはフォロワー数の多い人の考えだとしても
無条件に受け入れないでください。
なぜそう考えるのか
逆のことは考えられないか
自分の状況にどう活かすのか
などと考えながら、自分と「対話」しながら
”先生の意見”と接してみましょう。
そうすることで、
「頭」ではなく「心」で記憶することができます。
頭に記憶したことは忘れる。
心に記憶したことは忘れない。
無理に覚えようとしなくても、
心で記憶できれば忘れにくくなります。
頑張って覚えなくていいと思えば気が楽ですよね。
覚えることを重視しがちな
”子どもの勉強”からの意識改革が必要です。
”大人の学び”で大切なのは、
覚えることではなく必要なときに使えること。
「知る(覚える)のステップでは、
「記憶」より「検索」、「覚える」より「引き出す」
ことに主眼を置くことがポイントです。
【ご参考】 オススメの記録方法
ご参考までに、
本を読んで「知った」情報を効率的に「引き出す」ために
ぼくが行っている方法をご紹介します。
調べたいことが
以前読んだ本に書いてあったことは思い出せるけど、
何ページに書いてあるか見つけられなくて、
くやしい思いをした経験はありませんか?
ぼくはそんなことが何度かあったので、
読んだ本のポイントをデジタル化して保存するようにしました。
過去に読んだ本の中から見つけたい情報を見つけ出すのは、
デジタル(電子書籍)のほうが、アナログ(紙)より
圧倒的に優れています。
読後の「情報の引き出し」を考えれば、
「読む」のを電子書籍にすればいいのですが、
ぼくにとって本を「読む」という行為は
紙のほうが断然心地いいんですよね。
電子書籍だと思考が画面上を滑っている感覚がして、
頭への引っかかりが少ないです。
紙と液晶の材質の違いは関係ないと思うのですが、、、。
.
試行錯誤の結果、
ぼくは以下のように役割を分けました。
・「読む」のは紙の本
・「記録する」のはデジタル
デジタル化のやり方
読んでいて気になるところに栞を小さく切って挟んでおく。
読後に栞を挟んだ箇所をまとめてiPhoneのメモアプリに入力する。
調べたい情報が出てきたら、メモアプリの検索機能を使って探す。
調べてみると、2012年10月からこの記事を執筆している
2022年11月までに521個のメモデータが残っていました。
(本だけでなく雑誌や新聞、インターネット記事なども含みます)
もともとは調べたいことが見つからずにくやしい思いをしたのを
何とかしたいと考えたところから始まりましたが、
データが蓄積されたことで、アウトプットのときにとても役に立っています。
メモアプリに記録を残すときの注意点としては、
本の内容をそのまま記録したのか
自分の感想か
が明確にわかるようにしておきましょう。
アウトプットに使う場合に、
引用を正確に行わないと問題になることがあります。
ぼくの場合は、ほぼ前者です。
(後者は心で記憶しているので忘れにくい)
まとめ
「知る(覚える)」のは、「ひとり」がもっとも効率的で効果的。
学ぶ時間・場所・方法は自分に合ったものでいい。
”大人の学び”では「覚える」必要はない。
必要になったとき、いつでも「引き出せる」ようにしておくことが大切。
次回のテーマ
次回は、
3つ目のステップ「わかる」について、
最適な方法を考えていきます。
今日の投稿は「マガジン」にも保存しています。
ぼくの「学び」についての考えへの感想や、
みなさんの「学び」についてのご意見など
聞かせていただけると嬉しいです。
ディアログ合同会社 小川剛司(つよし)
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。