1人になるのは好きなのに、1人でいる自分は嫌いなんです。
最速で矛盾をしている。
だって1人になるのは好きなのに1人でいる自分が嫌いだなんて、ギリギリどころか全く理解できない。
唐突に起き上がってチュールを寄越せと鳴いている愛猫の横で、今まさにこの文章を書いている自分ですらよく分からないのだ。
きっとこの文章を読んでいる貴方は、何度も繰り返しタイトルを読み返す羽目になったに違いない。
でもこれが事実。
僕は1人になるのは好きだけど、1人でいる自分はどうにも好きになれない。
昔から人を誘うのが苦手だった。
デートにしても、友人を遊びに誘うにしても。
自分が誘われてなかったイベントに「俺も行きたい!」というのは一番苦手。
そんなセリフは、「私、2番目でもいいよ」というセリフくらい、思っていても口が形を作るだけで、音になって出てきてはくれない。
何が面倒臭いって、僕は自分から人を誘うほど誰かに会いたいと思ってはいないくせに、誰かから誘われることをどこか期待して待ってしまっているところだ。
例えば、会社の人との飲み会。
正直こういう行事があまり好きじゃない。
仕事は仕事で割り切りたいから、余程仲が良い人以外とはプライベートの時間でお金を使ってまで会いたくないと思ってしまう。
だから毎回何かと理由をつけて断っている。
するとどうだ。「あいつは誘ってもこない」という認識が広まって、そもそも催しに呼ばれなくなっていく。
なんだ万々歳じゃないかと思うけれど、面倒臭い性格の僕は、今度は何故か誘われなくなった1人の自分に価値を見いだせなくなってしまうのだ。
今に始まったことじゃないけれど、この頃僕の中では「誘えない、けど誘われるのを待っている問題」が深刻になってきている気がする。
何度も繰り返すが1人の時間は好きだし、1人ラーメンや1人焼肉にも行ける自分は割と好きだ。
でも1人で麺を啜っている自分や、網で1人肉を焼いている自分は酷く寂しいやつに思えてしまう。
なんだかもうよく分からない。
以前はこんなこともあった。
1年近く付き合っていた恋人にこんなことを言われた。
「いつも私が誘ってばかりじゃん。私と会いたくないの?」と。
そんなことはない。
間違いなく彼女には会いたいと思っていたし、好きという感情も嘘じゃなかった。
でも僕は何故か自分から誘えなかった。
原因はそれだけじゃなかったけど、7割くらいはそんな僕のせいで、彼女とは別れてしまった。今何をしているかはSNSをブロックされていて知る手段はない。
断られるのが怖いのだろうか。
いやきっと違う気がする。
僕にとっては、誰かから誘われること自体、その場に、その人の時間に、自分が居ていいという証明になっているんだと思う。
あぁ、なんてちっぽけな男なんだろうね。
でも僕がそこに居てもいいという自信を得られたら、きっと貴方のことをちゃんと誘えるようになると思うんだ。
それまでどうか、かわいそうな奴だと思って僕のことを誘ってみてください。
きっと満面の笑みで「行きたい」と言うはずです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?