見出し画像

「フラッシュ・ボム」〔コイネージ【新造語の試み】7-1〕


「刹那に閃くボム・ジョーク」。


これを「フラッシュ・ボム」と呼んでみる。

笑いのセンスに乏しい人ほど、どういうわけか「突如ナイスジョークが閃き、即実行に移す」ことがある。


これが、いわゆる「スベった」程度で済めば万々歳。

そんなもの軽く通り越し、とんでもない「破壊爆弾」となることがある。本人はそれに気づかずに"放つ"から非常に厄介だ。

例えば、以下のようなケースがそうだ。

・はげ頭の上司に向かって、"冗談のつもり"で「今日もよく光ってますね」と言う。

・厳かな雰囲気の式典の最中、"場を盛り上げようと"「イェーイ!」という。 

・若いメダリストの金メダルを、他人が"愛情表現のつもり"で噛む。

・アルバイトの最中、"ほんの遊び心"で原材料や商品を弄ぶ画像や動画をSNSにアップする。

いずれも「これは面白いはず!」と閃いてから、実行するまでの刻が、「刹那に等しき一瞬」である点で共通する。   

「これしよう!("Flash")」→ "Do" → "BOM!"
(この間わずか数秒)

といった具合に、「その言動がどういう効果をもたらすのか」を考える暇もないくらい"一瞬"の出来事だ

結果、もたらされるのは「爆笑」ではない。「スベった」程度では到底済まない「爆破」である。

他人に甚大な不快感や実損害などを生じさせるという「多大な迷惑」かけ、ひいては自分の好感や信用、地位、仕事や金銭など「自分にとって大事なものを多く失わせる」。

このように"広範にわたる被害"をもたらす「爆破」だ。

「『面白いはず』と閃いたナイスジョークが、実は大事なものを破壊する爆弾だった」

「一瞬の刻」に比べて、得るものがなく、失うものがあまりにも大きい。あまりにも割に合わない。

この「フラッシュ・ボム」は断固忌避の対象なのだ。

例えば、「若い女性のスマホを他人が噛む」ことが笑いになるか?といえば、まず「否」であろう。

自分が一瞬で閃く「ナイスジョーク」は、その程度のレベルである。そのように自覚をしておけば、「フラッシュ・ボム」による"事故"は最低限防げるだろう。

この記事が参加している募集

#とは

57,728件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?