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好きな言葉・好きな作品

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心に響きを与えてくれた作品について綴っています。
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千年の時

私は私が何者であるのかを まだ思い出せない たまゆらの命を輝かせる光なのか それとも 消えゆく影なのか・・・・・・ 遠い魂の記憶が蜃気楼のようにゆらめく ひとり知を愛する心 美しい人を恋する想い その情熱の中で 生き求める 魂の翼は哲人の精神のみに芽生える 一千年を三度  同じ生を選び 三度目に訪れる一千年の終わりの時  翼を纏い  かの世界に飛び立つ 翼をくれたプラトン・・・・・・ あの時確かに見た  清らかな光に想いを馳せ ただひたむき

幸せの瞬間

明るく静かに澄んで懐しい文体、 少しは甘えてゐるやうでありながら、 きびしく深いものを湛へてゐる文体、 夢のやうに美しいが現実のやうにたしかな文体…… 私はこんな文体に憧れてゐる。 だが結局、文体はそれをつくりだす心の反映でしかないのだらう。  私には四、五人の読者があればいゝと考えてゐる。 だが、はたして私自身は私の読者なのだらうか、 さう思ひながら、以前書いた作品を読み返してみた。 心をこめて書いたものはやはり自分を感動させることができるやうだつた。私は自分で自分に感動で

蒼の世界

カモメのジョナサンは仲間たちのように毎日餌を採るだけの暮らしには満足できず、飛行技術を向上させるために日々ひたすら努力を重ねていました。 普通のカモメらしく生きることの出来ないジョナサンは、とうとう群れを追放されてしまいます。 それでもジョナサンの空を飛ぶことへの情熱は消えることはありませんでした。 普通のカモメを遥かに越えた飛行能力を身につけたジョナサンは、ある日自分の能力を超える飛行技術を持った2羽の輝くカモメと出逢います。 彼らの導きによってジョナサンはより高次