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大阪トライブ


菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール 結成20周年記念巡回公演 「香水」を阪急うめだホールで観た
ペペ・トルメント・アスカラールは005 年に発表した『南米のエリザベス・テイラー』の世界観をシアター・アートとして表現するために結成された12 人編成のスモール・オーケストラで、常に「存在しない女優」としての歌姫をエスコートしている
バンド名はスペイン語であり、ペペは【伊達男/女たらし】トルメントは【拷問】アスカラールは【砂糖漬けにした/甘ったるい】を各々意味している
構成としてSaxophones、Vocal、Bandneon、Piano、Percussion、Percussion、Harp、1st Vln、2nd Vln、Vla、Vlc、Bassとなっている
生の菊地氏はトラのような獰猛さにエレガンスを掛け合わせたような、セクシーな危なさを放っていた
転調やブレイクからの始動時動作を見て、興奮して目が釘付けだった
南米のリズムにオーケストラの知、官能、衝動がばしばしかけ合わさっていた
終演後、お世話になったG文さんのお二人と制作したzine【アーティフィシャルフラワー】の打ち上げを地下の赤提灯街でした
G文さんとの制作物は、私の人生の糧になっている
G文さんの製作物に表出する、土着的で人間に内在する良くも悪くも生々しい普段押さえつけている【どうのしようもないような部分】と、G文さん方の生の表情やいでたちが合致する
酒を飲んでバイブスを交換をし、再会をものすごく祝う
これが愛でなくてなにか
はじめてお会いするアーティストの方お二人とも合流し、二件目でも飲む
三件目、サイトウさんとココ壱でサシで飲む
思えば遠くへ来たもんだという歌があるが、私はわざわざ行く遠方に意味を見出すために時間と金を使ってはいない
ただ行かずにはおれない、頭であった

山形から阪急うめだホールまでの距離は約725kmある
新幹線を使用して東京を経由新大阪まで行けば約6時間を要し、23000円の交通費がかかる
仙台空港から関西国際空港まで格安航空会社を利用し移動どうすれば、約3時間半を要し、15000円の交通費で済む
とにかく今までできなかった事の為の資金繰りを爆使いしつつ、求めるものに貪欲にかぶりついている
酒や宿泊地の質に関してはなラッキョウな私は、終電を無くし今回も梅田の快活クラブにお世話になるべく、思考を巡らせていた
同様の思考であったであろう、いい具合のチーマー風青年団3名とエレベーターで一緒になる
「お兄さん、1席だけ空いてたらどないします?」と背の180cmはありそうなシルバーのピアスが印象的なモノトーンでまとめた男性のジャブをモロニー受けた私は「お譲りしますよ」とバックステップし「そうすっか」と返事され無音になり、まんまと満席だ
「どないしよか」とコンクリートに座り込み今後を意気込むチーマーの方々をすり抜け、更に2件ある梅田の快活クラブを覗くと満席だった
心斎橋方面へ歩き出した
約1時間かかって到着した心斎橋で2件の快活クラブ、漫画喫茶を覗くと満席だった
3時を回っている現在、心斎橋のクラブに入る選択肢もあった
大阪に赴く前にネットで調査をした結果、心斎橋の各クラブは出演するDJが誰でどういったイベントなのかという事よりも【ただただぶちあがるための場所】といった打ち出し方を認識していた
ペペの後にそれは最高であるが最低であり、ままストリートを歩き出した
多くの店は開いており、おじいさんから淑女、サラリーマン、学生までハイテンションギンギンで飲みまくっている
たまに元気に夜遊びすることを肯定する派の私は「やっぱり、いいですなー大阪は!」と嬉しくなり、アジアマッサージ屋に入った
ママさんに直談判すると3000円で朝まで寝ていいし、シャワーも使っていいと言って下さった
こんなわがままを聞いて頂けたのは産まれて初めてだった
寝ていると凄みのある声のお兄さんが入店され、声が聞こえた
もの凄いことをママさんに仰り、上の階に上がっていった
翌朝、ママさんにマッサージをして頂き昨晩の事情を聴いた
強い筋とのパイプによって、可能な凄くイケないことをさらっと話して下さった
私のわがままが通る理由がはっきりした
東堺でスパイスカレーを食べ、帰山した

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