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自分の足の難しさを知る

さて、アシックスの3D計測ののち、めでたくランニングシューズをゲットした私だったが…

欲が出て、「普段履きのスニーカーも履きやすいものが欲しい!」と思ったのだった。
調べるとアシックスランとアシックスウォーキングは現在データの共有をしていないらしく、ウォーキングはウォーキングで計測が必要とのことだった。
そこで、改めて地元のウォーキング店舗に行って計測して頂いた。(結果はランとほぼ同じなので、ここでの説明は省略する)

計測の結果

結論、
アシックスウォーキングにフィットする靴はない
ということがわかった。ここは泣くところである。

私の足とは

まず、足幅が狭い。
甲が薄い。
かかとが細い。
(※上記すべてに「日本人にしては」という注釈がつくと思ってほしい)

無知な私は今回初めて知ったのだが、足幅(ワイズ)はAから始まっているらしい。日本人はだいたいD〜Eの人が多いので、2Eとか3Eの表記をよく見る理由になっている。
ちなみに私の足幅はCである。

ここって浮いちゃいけないとこなの?

さらに衝撃だったのは、アシックスの店員さんが今履いているスニーカーを触って「甲がこんなに浮いてるのは不安定です」と教えてくれたこと。足の甲の前面とスニーカーのアッパーが離れているという意味で、私の場合は指で押すとベコッと凹むくらい浮いている。
本来フィットしていないといけない場所らしい。
それを聞き、私はちょっとしたショックに見舞われた。
だって、40年以上これが普通だと思って生きてきたから。
もっと早く知りたかった………。

ともかく、日本人の標準〜広めの足幅の人向けにシューズを作っているアシックスウォーキングに私の足に合うシューズは無いということなので、諦めてその日は家に帰った。
丁寧に説明してくれ、売り上げのために適当な靴を売り付けることをしなかったアシックスさんに誠意を感じた。幸いランシューズはぴったりなので、ランの方で引き続きお世話になろうと誓う。

ニューバランスでリベンジ

サイトをいくつか見た結果、色々な人に対応したワイズで商品を展開しているニューバランスには行ってみる価値があるのではないかという考えに至った。
地元の専門店にシューフィッターの方が在籍しているようなので、電話でいつ出勤されているか確認ののち店に向かった。

シューフィッターさんに相談

  1. まず、元々ニューバランスのスニーカーを履いていたこと。

  2. 突然、靴を履いたときに足の裏に縦線のしわが寄る感覚がして、それが気持ち悪くて履けなくなったこと。

  3. しわが寄るということは足幅が広いのかもと思って幅広用のスニーカーを履いていること。(それがあまりしっくりきていないこと)

  4. そんな中、他ブランドの計測で「幅が狭い」と言われて混乱したこと。

以上の順番で説明した。
シューフィッターさんは私の足を計測し(ニューバランスにも3D計測が存在した。なお結果はアシックスとほぼ同じであった)、私に向かって言った。

「まず、縦皺が寄る感覚は足の長さが合ってないからですね」

合っていない靴とは

私が当時履いていたスニーカーはレディースの24.5cm。
だが、実際私の足に合うスニーカーはレディースだと25.5cm、ユニセックスの場合は25.0cm。パンプスなどの婦人靴だと24.5cmが適当らしい。
ちなみにランシューズも25.5cmであった。

ようは、ピラティスで縮こまっていた足指が伸び、足のいちばん広いところが靴のインソールのいちばん広い部分と合わなくなったため、ギュッと狭い感じがしたようだ。

「ちなみに婦人靴のサイズはいくつを履かれてましたか?」
「24.0とか24.5です。でも24.5だとスポスポするし、24.0だと足が痛くなるのでヒールの靴は苦手で、めったに履きませんけど…」
「それはかかとが細いせいですね。長さが合っていても、かかとが合っていないと抜けてしまいます。それで大きすぎると思ってサイズを小さくすると、今度は長さが合わなくて指が痛くなります」

あいた口が塞がらないとはまさにこのことである。
もっと早く知りたかった。(2回目)
ストラップ付きのパンプスだと大丈夫なのは、かかとが抜けそうになってもストラップで止まるからだった。
ブーツもおそらく同様である。

無知の知

アシックスで判明した私の勘違いも、シューフィッターさんはとても丁寧に肯定してくれた。

「確かに甲はふつう浮きません。ですが、指は自由に動かせるのが理想です。かかとをきちんと嵌めた上で、スニーカーの横に…ニューバランスはNのマーク、アシックスさんは線が入っている部分があるでしょう?その部分はしっかりフィットしてないとだめなんです」

そして私が今履いている、夫おすすめの幅広メーカーのスニーカーを触って、
「ぶかぶかですね。これでは足が中で動くでしょう?足が靴の中で動くと、足指で踏ん張って外反母趾になったり、上半身でバランスを取ろうとした結果腰や肩が痛くなったりします」と言った。

心の中で私は思った。
靴の中で足が動くのって普通じゃなかったんだ…
こちとら40年以上、その感覚で生きてきたわけだが…。
やけに足指で踏みしめてしまう癖があることは自覚していたのだが、立ち方や重心のせいだと思っていた。
足が靴の中で動いて不安定だったからか。かわいそうな私の足指はとっくにわかっていたのに、私自身はなにもわかっていなかった。申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

だが、知ったことを無駄にすまいと思う。
我が家の長女は私と同じく足が細めなのである。そして、知的障害のため自分で違和感を訴えることができない。この知識はきっと彼女の役に立てようと決めた。

足に合った靴とは

幸い、虚無感におそわれている私に気付くことはなく、シューフィッターさんはおすすめのシューズをいくつか教えてくれ、私がその中から選んだスニーカーを試着させてくれた。
まずスニーカーから中敷(インソール)だけ抜き取って足を合わせる。少し余った先端を、シューフィッターさんは親指の爪に向かって曲げて指に沿わせる。

「インソールの余った先端をこう、足をくるむように曲げたときに親指の爪まで長さがあるのが理想です。これはギリギリ大丈夫」

確認ののち、インソールを靴に戻して今度は足を入れる。足先靴紐も締めてくれるので、基本的にされるがままである。

これはアシックスも同様だったのだが、まずかかとをトントンと合わせて、そのまま(足を傾けたまま)靴紐を締めていく。
そして、先程言っていたNの部分が着物の帯くらいフィットしているのを確認して結ぶ。

「足が動かない!」

立って歩いてみると、今までの靴と全く違った。
ぴったり側面がフィットしていて足と靴が一体化している…!
確かにこれだと、長く歩いても疲れないかもしれない。逆に今まで私はよく歩いてたなと思う。
長女曰くの「おさんぽ」の時など、毎回8km前後歩いていた。

雨の日を考えると防水の方がありがたかったが、防水スニーカーはゴアテックスという素材が入るため、どうしてもハリが出てしまい大きめになってしまうらしい。実際履いてみてもかなりブカブカしたのでやめておいた。

靴紐の必要性

「靴紐って毎回締められてます?」
「いいえ…ゆるんだら締める程度です」
「お客様の場合はできれば毎回締めてください。足幅が狭いので、毎回締めないとゆるんできて足が固定されにくくなりますから」
「そうですか…。そうですよね…」

この件、理解はできるのだが、現状では難しいと言わざるを得ない。
ランシューズは毎回締めているが、普段履きは玄関でもたついていられなくて締められないことが多いのだ。学校の送迎や子連れのおでかけのときは余計にである。
サッと履いて出られる夫が先に出て、双子がもたもたと靴を履くのを見守り、私が靴をひっかけて玄関を出る頃にはみんなエレベーターホールで待っている状態だ。そんなときに「靴紐を締めるから待って」とは言っていられないのだ。
先に私が靴紐を締めて玄関を出てあとを夫に任せるか、あるいは私の靴紐の時間を考慮してもらえるよう夫と話す必要性を感じる。

念願のスニーカーをゲット

シューフィッターさんの説明はとても論理的で深く納得したので、試着させてもらったスニーカーとインソールを購入した。

ウォーキングシューズを希望したのでてっきり有名な880あたりをお勧めされると思っていたのだが、全然知らないモデルだった。
予算内だし足にフィットするのが嬉しいので全く問題ない。履き替えて帰ったが、下りの道でつま先の方に足が寄らないのが初めての体験だったので驚いた。

インソールは半年〜1年で摩耗するらしいので、インソールにはあまりお金をかけず、新しいものに取り替えつつ靴は大事に長く履いていきたい。

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