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Universal Analyticsが2023年の夏に終了します

電通デジタル データマネジメント事業部の中野です。

ついに2022年3月17日、Google から Universal Analytics のサービス停止が告知されました。期限はおおよそ1年です。有料版の Google Analytics 360 も例外ではありません。
https://support.google.com/analytics/answer/11583528?hl=ja

今後は2020年10月にリリースされた Google Analytics 4 に置き換えを行わないとデータ収集ができなくなります。

この記事では、Universal Analytics 終了の業務への影響と Google Analytics 4への移行について説明します。

サービス停止の影響

サービスの停止時期は2023年7月です(有償版の時期は別です)。サービス停止となると以下の対応が行われます。

  • Universal Analytics の Read Only 化

    • 過去に収集したデータの閲覧のみ可能となります。新たなデータの収集は行われません。

  • Google Analytics 360 の無償版へのダウングレード化

    • 有償版でのみ使用できる機能(BigQuery Export etc.)も停止されます。

Universal Analytics を使った業務をされている多くの方は Google Analytics 4 への移行を行う必要がある、と考えた方がよいでしょう。

移行っていつ何をすればいいのか

いざ、Google Analytics 4 へ移行する、として何をする必要があるかについてざっとまとめると、以下のようになります。

  1. Universal Analytics の現状調査

    • 収集データの定義、連携先ツールや業務の確認

  2. Google Analytics 4 への移行内容の定義

    • 現状計測しているデータを「どのイベント名」で「どのイベントパラメータ/ユーザープロパティ」で計測するのがよいか考える(参考リファレンス

  3. 計測設定

    • Google Analytics 4 プロパティの設定

    • サイトへのタグ実装

    • Google Tag Manager の設定(使用している場合)

  4. データの比較

    • 最低 3カ月 (1Q) 程度は Universal Analytics と Google Analytics 4 を並行稼動させ、データの差分を確認する

特に曲者なのはデータの比較です。1年分のデータで比較をしたい、という慎重な方の場合、移行作業に最短でも1〜2カ月程度かかると考えると、2022年5月には取り掛かり始めないと間に合わない計算です。

移行開始時期のイメージ

Google Analytics 4 で変わること

今後使っていくこととなる Google Analytics 4 については、色んな方が記事にされていますので詳しくは省略しますが、Universal Analytics と比較して変わる点がいくつかあります。移行に関する点で特に影響のある部分を抜粋して記載します。

  1. 指標の定義が変わる

    • 直帰率はエンゲージメントに内包されます。セッションは定義が変わります(ちょっと少なくなります。参考

    • ある程度の差分は発生する覚悟が必要です。

  2. レポートで使えなくなるディメンションや指標がある

    • 以前は自動で取得していたデータの中で、レポート(Data Portalや探索レポート)では現状は使えないものがあります。

    • 時、目標関連の指標 等が該当します。

  3. (おそらく)BigQuery を使ったデータの可視化が重要

    • 以前は有償版 Google Analytics 360 でしかできなかった BigQuery へのデータのエクスポートが無料版でも可能となります。

    • デフォルトで使えないデータは SQL を書いて自分で作ることが多くなりそうです。

今後のバージョンアップで機能拡張していくとは思いますが、ある程度諦めなければいけない要件は発生する、と思った方がよいかと思います。

まとめ

以上、 Universal Analytics 終了に関する概要と Google Analytics 4 への移行概要について説明しました。

Google Analytics 4 ではデータ構造やレポート画面に至るまで大きく変わるため、面食らってしまう方が多いと思います。

意外と時間はありませんが、やることはシンプルなので、まずは「今どのデータみてたっけ?」から考えてみるのがよいかと思います。案外使っていないデータがありますので、これを機に断捨離しつつ、本当に必要なデータだけ Google Analytics 4 で収集していきましょう。

もちろん、電通デジタルにも Google Analytics 4 への移行や導入経験豊富なメンバーがおりますので、お問い合わせいただければと思います。

■ お問合せ先
電通デジタル データマネジメント事業部
dm_ga4_ikou@group.dentsu.co.jp