見出し画像

【あのカエルマークです】レインフォレスト認証

おはようございます🌞

今回はRain Forest Alliance(通称RFA)について詳しく紹介していこうと思います。

まず始めにRFAの概要について紹介します。

RFAの概要

・農業、森林そして観光業での製品やサービスは、各業界において細分化された基準にしたがってRFA認定を受けます。

・生産者がRFAの認証を受けるためには、地域社会的、環境的また経済的基準に関して第三者の厳格な監査が必要とされます。

小規模農園大規模農園、また小規模農園主の会員協会や共同組合も認証の対象となります。

・RFA認定は必ずしも生産者に対して、コーヒーの価格を保証するわけではありませんが、環境保全に関する保証として【商品の市場価格を上回る金額を提示する権利】が保証されています。

・認定を受けた生産者達の利益はLiving income benchmark(生活所得水準)と比較され、監査は生産者達の適正な住居の確保できているのか、児童(教育や衛星)に関して、強制労働に関して、そしてその他の保証などの人権問題を全て洗い出し、対処出来る様に設定されてます。

輪作(作物がうまく育つためのサイクル)、土壌の管理、農薬の使用方法、害虫駆除、水の保全、また環境に優しい廃物処理等の持続可能な農業習慣が求められており、遺伝子操作等は禁止されてます。

・RFA認定は生豆の官能評価には影響しません。

画像1

Rain forest allianceの起源

コーヒー業界で最も良く認知されている認証の多くは、1980年代後半~1990年代の同時期に設立されました。RFAもそのひとつで、オゾン層が減少し続けている事実や気候変動に対する民衆の認識が非常に高まった事を受けて、それらの問題に森林伐採の影響が大きく関わっている事が懸念され、設立されました。1960年~1990年の30年の間に、熱帯雨林が当時全体の20%が伐採されている事実も設立理由の一つです。

この危機により環境保護論者のDaniel Katzは1986年に緊急会議を開催しました。この問題や条約を期に、RFAは気候変動が今世界中の発展途上国に広がっている貧困や農耕に関わるビジネスに多大な影響を及ぼす根源だと考え、気候変動問題に積極的に対処するNGOとなりました。

1989年、RFAは世界中の森林を守る事を目的とした森林保安基準を発表しました。そして1992年、個人経営の農園や組織経営の農園へむけて、RFAの認定を開始しました。最初は2つのバナナ農園の認定から始めたそうです。

コーヒー農園がRFA認定を初めて受けたのは1995年でした。現在では世界25ヶ国286,461人の生産者が働く194,000以上の農園が認定を受けているそうです。2018年には世界約10%のコーヒー農園が認証を受け、組織としては世界70ヶ国以上に存在してます。

2018年RFAは、マヤ語で【美味しいコーヒー】を意味するUTZまたはUtz Kapeh呼ばれる
プログラムと合併しました。UTZは2002年に立ち上げられ、RFAと同様に畜産、農耕また環境保全、人権に関する問題にアプローチしてきました。2020年には2つの認証がセットとなった規定が作られ、RFAまたUTZはその使命やビジョンを一致させ1つに纏まりました。そして現在ではRFA認証は、世界的に重要で認知度の高い認証の1つとして知られています。

画像2

RFAについて知っておきたいこと

Rain Forest認証は長く複雑な【認証取得の為に必要な項目】があり、【継続的な向上】の概念に基づいて、いくつかのパートに分かれています。まず一連の重要な項目に合否の審査が下り、農園は毎年(毎ターム)継続的なシステムの向上を求められます。いくつかの項目は必須となっており、3年~6年のスパンで合格/不合格の審査がされます。その他の改善点も広い項目での目標が決められています。決められた目標だけでなく、自分たちで挙げた改善点にも取り組まなければいけません。

農園としての認定基準は、環境保全の基礎とする主要な分野をしっかりと網羅してます。

農園の運営

個人農園またグループで運営されている農園共に、運営の効率化に焦点を当てての基準を定められております。各世代と性別関係なく幅広い層にリーダーシップを発揮するという規定があり、危険処理判断や苦情処理、財産の分担、教育トレーニングや資源についての説明も求められる事となります。

収入

ここでは世帯収入、データ管理、環境保全に対する特定の出費また農園の顧客による運営効率の向上計画の審査また透明性も基準が定められております。

透明性

農園は正確な想定収穫量や時期を資料としての提出を義務づけられております。

農業活動

栽培技術、輪作、剪定、肥料の使用、認定を受けている農薬や除草剤の安全な使用、品質向上に向けた収穫期や収穫前のトレーニングそして遺伝子組み換えの禁止など様々な規定があります。

人権

児童労働や強制労働、また職場内の暴力行為などが無いことを規定しており、3か月以上の契約を結んだ全ての労働者が対象となります。労働者が決まりを取り仕切る権利も制定されており、健全な住居の確保や水分補給の義務も同時に保証されております。

環境

RFAの本質は上記の全ての項目、また環境保護に関する水準を作る事です。この認定の目的は絶滅危惧種の保護、森林保護、エネルギー効率の向上、水質保全、また人間と動物の共存など色々な要素が含まれております。

一方、上記の規定はRFAの認定を受けるために必ず必要とされるものです。農園に対しての自然保護に関するプログラムは毎年向上しており、定期的な監査として基盤となる条約や累積的な改善、そしてそれらに対する投資も審査されます。

RFAではFair Trade/ Fairtradeと違い、商品の最低価格や所定の保証価格は付与されません。その代わりに【持続可能性の違い】として消費者は生産者に一定額を必ず支払う義務が発生し、この支払額は固定ではありません。この市場価値や品質そして収穫量に左右されるので、RFAのサイトをみても資料で探しても特定する事は非常に困難です。(ココアには持続可能性の違いに関する対価が決められておりますが、その他の農作物では決められておりません)

そしてFair Trade/Fairtradeと同様にRFAの認定でも品質に対する基準はありません。コーヒーの品質による市場価値はRFAを取得する為に重要なアピールポイントとなりますが、カッピングスコアは認定の要件には含まれておりません。

認証を得るために

RFA認定では2種類の監査が必要となり、認証監査は2年ごとに行われます。視認監査は、毎年どちらかの監査がある様に設定されております。認証監査は気候変動の影響や男女差別問題、子供の強制労働また職場内暴力などリスクマナジメントを対処出来る様に作られております。審査官は重要なポイントを中心に監査し、認定を下す前に合格ラインまで生産者を指導また合格ラインまで向上させなくてはなりません。

監査は危険性や問題点を見極め、持続可能な解決方法を前向きに導ける様に設計されています。監査には3~6年間で達成できるように考えられた長期目標と、明確なタイムラインは定められず、自発的に生産者自身が決めた向上計画や事業計画も含まれております。

生産者にはRFA認定の申請、雇用またRFA機関への支払いが義務づけられています。
RFAは監査にかかる料金を固定しておらず、生産事業や農園の場所により左右され、生産者は認証を維持する為に発生する費用や、生産効率や環境を向上する為に必要な費用(生産コスト)も負担しなくてはなりません。

RFA認定を受けた製品の購入、再販売を希望する売り手や仲介業者には様々な料金や会費が課せられます。【持続可能性の違い】は買い手や仲介業者が市場価格より高い金額を生産者に支払うので、生産者には付加価値が必要となります。他にもリスクマネジメント調査(CRA)として区画毎100ドルの追加料金また監査費用も必要です。販売企業はRFA認定と記載されている商品やRFAのシールが貼られてある商品に関して、【ロイヤリティ料金】を量にお応じてRFAに支払う必要があります。RFA認証コーヒーの【ロイヤリティ料金】は、生豆1ポンドあたり0.015ドルと指定されています。

画像3

RFA認証をうけたコーヒーは優れているのか?

 他の認証と同様にメリットとデメリットがあり、”認証を受けていないコーヒーより品質が良い!”と言う前に考慮すべき点がいくつかあります。

一般的なコーヒーの認証の中で、RFAは人権の尊重や職場環境、健康管理や保育、有給や病欠、短期や長期労働者との契約また労働者の権利を守る事など幅広い基準が定められています。環境分野については、オーガニック認証よりもより広い範囲を網羅しており、認証を受けた農園だけでなく、周囲の森林や自然資源また地域社会との関係性も含まれいます。

しかし、認定にはいくつか曖昧な部分もあります。例えば生産者が認定を受け続ける為の料金やプレミアム価格また市場価格崩壊のリスクを減らす為の最低価格等です。それらは市場価値また物価等によって変動してきます。

RFA認定を受けたコーヒーを売れますか?

RFA認定のシールを張られた商品を販売するには、ロースター(販売者)は自分達の監査と認定プロセスを手配する必要があります。RFA認定を受けた企業として価格の透明性やデータ管理、生産量ベースのロイヤリティ料金を支払う義務が生じます。

Cafe Importsの記事また英文にてお読みにりたい方はこちら よりどうぞ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?