8ヶ月でTOEFL70点からTOP10MBA校に合格した話(その3)

ここでは受験の後半、エッセイとインタビューについて触れていきます。

①Essayについて

ここも重要なパートです。Short term goal、Why MBA、Why this school、How to contribute to the school, leadership experience等についてブレストする、という形でしょうか。私は9月からカウンセリングを始めましたが、TOEFL、GMAT、エッセイの三重苦であまり最初は時間、精力を注げずに、効率が悪かったように思います。私の職務経験は上司に言われたことを間違いなく迅速に「こなす」というスタイルだったのでかなりアイデア出しに苦労しました。カウンセラーは文章をきれいにはしてくれましたが、内容に関してもう少しアドバイスしてほしかったです。Why this schoolについては、この段階あたりから各大学の在校生にコンタクトを取り始め、おすすめのelectiveやextracurricular、clubについての情報を入れ込むようにしました。こういったネットワーキングはアメリカではかなり重視されているようで、エッセイの質が高まるだけでなく、実際に照会した方の名前をわざとらしく入れるよう推奨されました。私は各校2名とコンタクトするように心がけました。知らない人にコンタクトするのは緊張しますが、各学校の在校生は快く対応してくれました。
受験生活を終えた後でのネタ出しに関する所感ですが、日本的にシステマティックに管理されたブルーカラー的現業経験はアドミッションによっては魅力的に映るスクールも多いと思います。金融系のスクールにこれをアピールしても意味が薄いですが、General Managementに強みのある学校については話し方次第で強い印象を与えられるのではないでしょうか。

②ぶっちゃけessay論


エッセイとかで何を書いたか入学以後に友達ともたまに話題になりますが、なんだっけ、みたいな人も多いです。なにもキャリアゴールについて責任を持って遂行する必要は全く無いのです。入学後どうするかは合格後に考えればよく、注力すべきは受かるエッセイを書くことです。少なくとも私のスクールではアドミッション、キャリアサポート、アカデミックを所轄する部署はそれぞれ別組織であり、自分のエッセイの内容は入学以後誰もトラックしませんし、long-term carrer goalなど学校に入ってから就職活動、クラブ活動を通じて変わっていくのは当たり前のことです。可能であればMBA志願時に道筋が決まっているのが理想ですが、特に社費留学生であれば自分のキャリアは会社次第ですし、自分の価値観、キャリアパスなどを踏まえた上で、自分の中である程度納得感を持ってアドミに説明できるような夢を語ればいいと思います。自分のWhy MBAのホンネは仕事を離れて英語の勉強をしたかった、というものですが、英語を学びたいではアドミに響かないのでそこは付け焼き刃だとしてもMBAの志願理由としてもっともらしく聞こえる、夢を考えました。繰り返しになりますが様々な制約条件の中で時間を割くべきことは、崇高な夢を構想することではなく、合格できるストーリーを構想することです。(無論合致していればベスト)入学後どうするかは合格後に考えればよいのです。エッセイを書く時点で自分の夢に完全に腹落ち感がないとしても、インタビュー練習をたくさんすればいつの間にか自分の言葉として語れるようになってきます。

③Interview総論

最後の関門で気を抜きたくなりますが、個人的には最重要パートです。エッセイカウンセラーにかけるお金は人によりそんなに大差はないですが、インタビューレッスンはやればやるだけ費用がかかりますし、出願を終えて少し気が抜けてしまう時期です。学校にもよりますがInterview Invitationが来てからの倍率は2倍くらいにまでなっていますので、あとはどれだけ学校へのFit感、Contributionをアピールできるかがカギになります。インタビュー方法にはSkypeで受ける、On campusで受ける、来日したアドミとやる、日本在住の卒業生とやる、など様々な方法がありますが、個人的にはSkypeでのインタビューにはいい思い出がありません。アドミは容赦なくネイティブのスピードで話してきますので、TOEFLのリスニングですら苦労するような状況で質問内容が聞き取れませんでした。

私は2月下旬に5校分のキャンパスビジット+面接トリップを組みましたが、これはいい選択だったと思います。実際にキャンパスを見ることでインタビューの内容に深みが出ますし、本当に行きたいんだ、という気持ちをアピールする場にもなったと思います。また、他に出願している人がどのような人たちなのか分かりますし、大したバックグラウンドなし、英語力もいまいち、という状況でどうすればネイティブに認めてもらえるか、コミュニティにどう貢献するか、どうすればアドミッションにネイティブ以上に評価してもらえるかなど嫌でも考えるようになります。2月であれば概ね航空券も往復10万円程度で収まるかと思うので(私は出発前日に飛行機を取りました)、面接は志望度の高い学校ほど現地で受けることをおすすめします。私は2月頭に2校からのインビテーションをもらった時点で現地でのインタビューを決意し、そこに他3校のインタビューを前後にスケジュールしました。正式な流れでエントリーしたのは先の2校だけで、それ以外はインビテーションが来ていなかったものの、カウンセラーの勧めでOn Campus インタビューを依頼しました。

アメリカの文化自体が「言ったもの勝ち」という風潮があるように感じますので、スコア的にはインビテーションが来てもいいにもかかわらず来てない場合には直接交渉も良い手段だと思います。(無論断れた学校もあります)他のアプリカントがインビテーションをもらっているかどうかはClear Admitなどで確認しました。

④Interview練習方法

練習方法はRound Oneのカウンセラーと、セカンドオピニオンとして奈良県在住のMatthewを併用しました。エッセイカウンセラーは自身のバックグラウンドを知っているので、実際の面接を想定してセカンドオピニオンを雇う人が多いようです。Round Oneとのレッスンでは、正直イマイチなbehavioral questionをどのように魅力的に仕上げるかなどが勉強になりましたし、Matthewとのレッスンでは自分の強み(大企業の社費選考に合格していること)をどのようにアピールするかなどが勉強になりました。それ以外にもレアジョブのフィリピン人講師とのモックインタビューを一日30分3コマ、それに加えてスキマトークというネイティブかつそこそこ高学歴な講師と2日に一回練習していました。この段階でも在校生や卒業生にネットワーキングして、○○さんから聞いた○○教授の○○っていうelectiveがいいと聞いた、みたいな固有名詞をどんどん入れていくべきです。(面接前にはもちろん暗記、どこの大学も似たようなプログラムなのでごっちゃになります。)一定の基準でスクール選びをしていれば、Why this schoolの質問は意外と事務的作業&プログラム、授業名の暗記であることに気づくと思います。インビテーションに安心して気を抜きがちな時期ですが、やればやるほど上手になりますし、behavioral questionについては限りあるストーリーの持ち駒をどうやって切っていくかなど、場数を踏むことが重要です(エースで4番の鉄板ストーリーは汎用性が高いが、ほかのストーリーが使えるところで使ってしまうと後でネタ切れになる)。ここで踏ん張るかどうかで結果はかなり変わってくると思います。また、どうでもいいかもしれませんが現地で面接する場合は革製のレターケースを買いましょう。他の人達はみんな持っているので。

⑤まとめ


思いつく限りではこんな感じです。繰り返しになりますが、やることリストをどれだけ効率的に消化していくかがキモだと思います。結果論かもしれませんが、限られた時間の中で自分の戦略を信じていろいろなものに手を出さずに突き進んだのが良かったと思います。

もし感想があればコメントいただけると幸いです。


+その他参考にしたサイトなど

・MBA準備について包括的にまとめてある合格体験記、TOPスクールに合格するための準備について詳しく書いてある。
http://kkinterface.co.jp/wp-content/uploads/2016/04/LBS_MBA_合格体験記_TAKAMI_Ver1.7.pdf
※正直ネクタイ等ここまでするかとは思いますがエッセイ、インタビュー準備などは非常に参考になります。
・ネイティブもよく利用する情報サイト(就職活動におけるみん就のようなもの)
https://www.clearadmit.com
https://poetsandquants.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?