アルス・エレクトロニカに出展しています
オーストリアはリンツで9/5-9まで開催される「ARS ELECTRONICA 2019」に参加します。テーマは「アート・ブロックチェーン・ネットワーク」で、公募参加ではなくStartbahn, inc.の企業ブースです。
https://ars.electronica.art/outofthebox/en/startbahn/
アルス・エレクトロニカは世界的なメディア・アートの祭典で、毎年日本からも多くの作家や企業が参加しています。基本的にアートとテクノロジーについて考える場所ですが、現代アートに限らずエンタテイメントや技術の発表も含まれるので、アート&テクノロジーの巨大な見本市という感じでしょうか。やくしまるえつこさんがバイオテクノロジーを使って音楽を作り、ライブしたことも記憶に新しいです。
https://www.axismag.jp/posts/2018/06/94343.htm
僕は新作として「Art Blockchain Network – Million years in the future – 」という短編漫画を描き下ろしています。もともと紙に印刷するためだけに準備していた作品ですが、先行してアルス行きが決まり、展示映像としてアップデートしました。読書と映像鑑賞は文法が異なるため少し苦労しました。
「アート・ブロックチェーン・ネットワーク」とはStartbahnが提唱するブロックチェーン技術を用いたアート売買の仕組みです。僕の作品自体にそれを実装できればよかったのですが、今回はそこまで手が回らず。
しかし2016年WIRED誌にブロックチェーンをテーマにした短編漫画を描いて以来(あの仕事のおかげでテック系からのご依頼が増えました)、もっと言えば2005年に制作したクリエイティヴ・コモンズのキャラクター「comocomo」を作った頃から、テクノロジーと未来の創造は僕にとって一貫したテーマでもあります。Startbahnが開催しているブロックチェーンを活用した展示「富士山展」にも毎年参加し、僕の実験的な作品(絵画や歌碑)のいくつかは既にブローックチェーンによって売買が成立しています。
https://wired.jp/2016/10/09/vol25_nishijima/
https://commonsphere.jp/2012/08/13/comocomo/
https://startbahn.org/daisuke_nishijima
それにしても、最新のメディアアートの場で「漫画?マンガ?MANGA?」という「オールドメディア」で関わることに軽い戸惑いがあります。場違いで分が悪い気もするし、漫画ってなんだろう? と感じます。とにかく僕の役目は、「未来を作る難解なテクノロジーをストーリーめいたコマ構成に乗せてドライブさせ力技で納得させる(=漫画力)」ことです。それは最低限達成できていると思います。
アートやテクノロジー云々取っ払って、純粋に「最新のSF短編漫画描いたから読んでよー!」という気持ちもあります。オーストリアのリンツでしか読めないわけですが。なお、Startbahnブースへの出展作家は西島と、ドット絵を中心にしたアーティストのたかくらかずきさんだそうです。
それでは世界各国の参加者の皆さん、ブースの前で足を止めてみてください(立ち読み)。Gruess Gott!!
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