見出し画像

メディア芸術祭の特別企画に登壇します(助成金活用のすゝめ)

 9/19日から始まる第23回メディア芸術祭に登壇します。といっても自作が何らかの賞に入賞したわけではなく「メディア芸術クリエイター育成支援事業」に採択された作家同士のトークとしての出演です。お相手は田中みゆきさん、やんツーさん。

 民間(商業・出版社)→国(支援事業)へ? 一時間ほどのリラックスしたディスカッションですが、少なくとも僕の場合は「商業での挫折」が強くあります。漫画家としての戦力外通告については、こちらの漫画に簡潔にまとめています。

 そんな状況を踏まえ、2020年個人電子書籍レーベルとして「島島」を設立。自作の管理運営を徹底し、電子書籍を自主刊行しています。この「島島」設立にあたり「メディア芸術クリエイター育成支援事業」を活用。サポートを受けました。

 当初は「出版社の代わりに原稿料をもらえればOK」と、シンプルに考えていた「クリエイター育成支援事業」でしたが、そのアウトプットは大きく変化しました。公式サイトでは3回の面談が掲載。アドバイザーのしりあがり寿さん&磯部洋子さんとの対話によって、単なる作品制作から電子書籍リリース、さらに「影の魔法のライセンス」へと企画が大きく変化したことが伝わると思います。

 メディア芸術祭は「アート」「エンターテインメント」「アニメ」「マンガ」と4つの部門に分かれていますが、多くの漫画家は助成金を活用することに不慣れだし、躊躇しがち。でも、商業の理論だけに追い詰められSNSで嘆き、絶望するよりも、はるかにマシ(有効)な手段だと、昨今の漫画を取り巻く状況と照らし合わせて、改めて強く思います。エントリー〆切が今月25日までとタイトすぎますが、同支援事業の令和2年度も募集中です。新人・ベテラン問わず悩んでる作家さんには強く活用をお勧め! 急げ!(※審査委員推薦作以上という条件はあります)

 僕の場合、支援による活動は、創作、電子書籍の配信を超えて、最終的に「影の魔法のライセンス」の公布になりました。まず自分を明確に「権利者」として考え、その上で「権利の解放」を試みています。ビジネスを超え実験性が高い試みです。わかりやすくインタビューにもまとまっています。Vtuberのキャラクターにも説明させていますのであわせてご覧ください。

 「影の魔法のライセンス」を活用して、以下の動画のように自発的に(仕込みでなく)アニメーションも発生しています。ライセンスぜひぜひ活用してください。そろそろアニメ化来てもいいのでは? Netflix他企画部さまご依頼お待ちしています。島島フォームまでお問い合わせを。また、ボードゲーム『影の魔法と魔物たち』もライセンスの活用例として制作しています。

 文化庁支援を含む、電子出版の一連の流れは手記としてFANBOXにまとめています。既に連載105回目、15万字。膨大です。20回目までは無料開放しています。ご支援ください。ちなみにこの連載、近く単行本化の予定があります。ノウハウの公共化です!

 さて最後に。ここ1年ほど、商業出版に背を向け、国を後ろ盾にインディペンデントな創作活動に邁進してきた僕ですが、この度「商業出版」に復帰することになりました。

 駒草出版から3年計画で『世界の終わりの魔法使い』シリーズが紙で6冊出ます。旧三部作復刊&新三部作爆誕。1巻は年内11月末刊行! 目下単行本作業中。

 え? あんだけ電子電子言ってたのにって? それはそれ、これはこれ。でも『せかまほ』の電子版は「島島」から引き続きのリリースとなります。紙は出版社さんと協力し、電子は自前、というスタイルです。結局のところ、国でも民間でも、電子でも紙でもどっちでもいいじゃんって話です。ラフな描きかけでよければ既に『5』『6』途中までBOOTHで販売中。とにかく詳細をお待ち下さい! 2ヶ月後、書店でサン・フェアリー・アンと握手っ! プー!(画像は近くロングインタビューが載る「マンガ論争」さん広告より)

画像1

 プー!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?