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2020/10/26-11/3 dB日誌

10月26日(月)

新幹線に乗り神戸へ向かう。
途中恐ろしいほどかすれた声のアナウンスを聞き、季節の変わり目だし体調管理に気をつけようなどと思う。

今回はdb照明班の青山が担当します。

今日は新しくなった調光卓についての講習会。
照明班 班長のあさ子さんから課題を与えられ、メンバーがそれぞれ考えたものを仕込んでいく。

準備が整ったところで本題。
劇場の利用に基づき具体的な明かりを作っていく。
その過程で出てくる私達の疑問(どんどん出てくる)にひとつずつ丁寧に答えて下さる講師の溝先生。本当にありがとうございました。

最終的に本番をイメージしながらオペレーションしてみる。
本当にちょっとしたことで、全く違う効果が生まれたりする面白さを再発見。好奇心も探究心も忘れないでいたい。

照明班は目下12月のソロダンス トライアル公演に向けて準備中。

2020年照明研究会として行ってきた活動の締めくくりとなるこの公演は、照明家とダンサーそれぞれの目線から意見を出し、コミュニケーションを経て作り上げて行くもの。
たくさんの試行錯誤が表れる上演となるのを楽しみにしている。(青山愛)

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10月27日(火)

晴れ。いつからアウターを着たら良いのか分からない。多分、もうそろそろ「冬」なはず。

今日はアウトリーチ事業のスタートに向けて、講師、アシスタントの皆さん一同を介しての研修会。実際に行う予定の内容を皆で共有、実践し、果たしてこのコロナ禍で出来るのか、顔合わせも踏まえて実施した。結果、やってよかったなと思う。紙上よりも実際身体を動かして実践/実験したほうが、よりクリアに子ども達に事業を届けられるだろうし、あ、こういう手法もあるのか、あ、これ自分がナビゲーターの時にやってみよう、など、アウトリーチ以外のところでも勉強になることばかり。何よりもただただ楽しかった。今日は講師のうち4名の方に1時間ずつお渡ししワークをしてもらった。同じ目的地点に行くにも、持って行き方は様々。今回は小1から中3まで、これまで史上最大の年齢差があるので、こうやって共有して、その年齢に合わせた言葉の選び方や立ち振る舞いが必要になってくるのでは。奥深し。

4時間半の研修会の後は、うち1校の内容打合せ。やはり紙上は難しい、のだが、計画・案も大切。話せば話すほど崩壊していく内容たち。いや、やりたいこと、やれそうなことが多すぎて、果たしてこの時間内で出来るのかということと、これをして面白いか、ということと。発案自体はめちゃくちゃナイスでぶっ飛んでいるのだが、なんせ時間がないんだよなあ。。。これはダメだ、と改めて別日にミーティング決定。

なんだかんだもう楽しんでいる自分がいる。いよいよ!スタートは来週から。慣れていない怒涛の朝型生活の始まり。(新家)

[コロナ対応]マスク着用で研修会は実施。使ったフラフープは消毒、劇場も全面消毒の実施。

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10月28日(水)

目覚めて窓の外をぼんやり眺める。朝陽に照らされた海と空がゆっくりと淡いピンクの層をつくる。今日も美しい、良い日。しかし、朝から失敗!ワタワタする。横堀氏、文さんのナイス過ぎるフォローに助けられた。

劇場では、HIxTO(ヒクト)メンバーがあれこれと実験中。毎回違う劇場の顔を見せてくれるので、覗くのが楽しみ。6−7名いてもワイワイする様子もなく、自分たちの気になるものを持ち寄ってそれぞれがそれぞれのペースで黙々と遊んでいる感じがする(実際はそうじゃないかもしれないけど)。12月末に神戸のファッション美術館で公演を予定しているとのこと。とても勢いを感じる。頼もしい若いアーティストたちに期待が膨らむ。

夕方、ピコーン!ときたメールにガビーン!となる。大失敗。夜にかけて事の重大さがのしかかり、ズンズンと落ち込む。電車の中、普段は音楽なんて聞かないが、イヤホンをつける。来週の駒ヶ林中学校のアウトリーチで参考にしたいと先生にまとめていただいた生徒たちの好きな音(楽)リストを開き、9割知らない曲をランダムに検索し聴く。「おお〜いいやん!」軽快青春ソングにリズムを刻みたくなる衝動を抑える。電車を降りて、自宅までの坂をテンポよく上がり、イヤホンとマスクをつけたまま、電気もつけずに部屋でそのまま2曲ほど踊る。いろんな音が次々とはまっていく感じがとても気持ちいい。イヤホンとマスクを外し手洗いうがい。息が上がっている。問題は何も解決されていないが、ちょっと元気が出た。駒中3年生の皆さん、素敵ソングをたくさん教えてくれてありがとう。(田中)

[コロナ対策]検温、手指消毒、換気、マスク着用、劇場使用後消毒など

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10月29日(木)

はじめまして。庄 波希(しょう なみき)です。幼少の頃からダンスを始め、今は自分の脳がサワサワとかビビットきた、みたいなことに興味があって、そんな空間と瞬間に出会いたくて演出家/ダンサーしてます。まぁ簡単に言えばかっこい、かわい、ヤバっ、エモッ、みたいな事なのかも知れないですが…笑

自己紹介失礼しました。。

そう、いまDANCE BOXを丸一日を連日、贅沢に使わせて頂きながらHIxTO(ヒクト)メンバーとクリエーションさせて頂いてます。スタジオと違って劇場を使ってトライアンドエラー出来る機会は貴重で本当に有り難いです。

DANCE ARTIST VIEW セルフカルチベート企画のプログラムとして参加させて頂き、美術や衣装を使って視覚的なところから生まれる効果を持った振付法などを探しています。色んな素材を持ち込み空間から作り込んだり、衣装デザイナーに来てもらい服のディテールを活かしたダンスを見つけたり。成果発表まで取り組みます!

ちょこっと宣伝なんですが、神戸ファッション美術館で12月26日.27日にファッションショー×パフォーマンスアートの公演の演出/出演します。イロデアソボウ。をコンセプトの神戸発祥ファッションブランドのbodeさんの衣装美術。もし、良かったら空間に色付けしに来て下さい〜

あ、新長田のパン屋さんとお肉屋さんが最高でした

今度来た時もまた行こーと。(庄 波希)

[コロナ対応]消毒 換気 スタッフの検温

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10月30日(金)

7:00起床。冬の気配が近づき、朝起きるのが、辛くなってきた。

10:00事務所到着。今日は、ダンスボックスのウェブサイトのリニューアルの打ち合わせ。Re:sの編集者、竹内さんを交えて、文さん、横堀さんと一緒に考える。久しぶりに会う竹内さんと、進路の話をする。世間の就活の波に乗り切れず、かと言って焦る気配もない自分の話をしたり、竹内さんの大学時代の就活の話を聞いたり。その人がどんな経緯を辿って今の職についているのか聞くのは、その人の人生が垣間見れて面白い。

ウェブサイトのミーティングでは、どのウェブサイトが良いと思ったのか、項目の分け方をするのかなどを相談する。初めましての方にもわかりやすい、一歩踏み出しやすいデザインや言葉の選び方になりそうだ。どんなウェブサイトになるのか、今から楽しみである。

お昼頃に、打ち合わせが終わり、そのまま大学へ向かう。金曜日は、私の所属する学科の生徒しか鶴甲キャンパスを使わないこともあり、かなり閑散としている。そもそも、コロナで人がいない。食堂の営業はしていないが、スペース自体は飲食用に開放されていた。スタッフの方が、こまめに消毒液を使って清掃しているのが印象的だった。11月からは、食堂の営業が再開するらしい。人でごった返し、長蛇の列ができていた食堂を懐かしく思う。向こう数年はゆっくり食堂でご飯が食べられそうなことは、良いことなのかも?と、なんとか希望を見出してみる。

大学内のどこかしこにどんよりした空気が漂う。久しぶりに大学のセブンイレブンに寄ったら、よく話しかけてくれていたおばちゃんがレジに立っていた。ずっと会っていなかったので、元気かどうか気にかかっていたので、一安心。帰りに、今度受ける試験の過去問を印刷する。思ったよりも難解で、ギョッとしつつ、帰路につく。(髙木)

[コロナ対応]スタッフの検温、こまめな換気、マスクの着用、手洗いうがい

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11月2日(月)

今年度で関わらせてもらってから早7年目になるダンスボックスのアウトリーチ事業。多感な時期にいろんな豊かさを味わってもらわねば、、ということで気合い充分に挑む。朝から小雨。新長田につく頃には、雨粒が少し大きくなっていた。今日は駒ヶ林中学の三年生たちとのワーク。実は今回は5年程前にこの事業で出会った子たちとの再会だった。子だなんて、、、!再会したらもう子どもじゃなかった。けれど、面影が沢山残っていて、動くたびにあの頃が溢れてくる気がした。あの時も今も、ダンスなんて踊れんでもいいと思いつつ、ダンスには色んなことが沢山詰まってるって私が思ってるから、やっぱり一回踊っておいてほしいなんて欲もちょっぴりある。丁寧に自分と他人の身体を扱うこと扱われることの気分の良さを知ってほしいと願う。以前より遠くなった人と人との距離、触るだなんてとんでもない時代となってしまったけれど、そんなことはなんのそのと、今の素直な感覚でワークに取り組んでくれてとても嬉しかった。この数年の成長におののきながらも初日終了。残り2日間も含めて、これからの彼らにとってなにかしらの栄養になるように。それにしてもみんな大きくなったなぁ。(内田結花)

(写真はワークショップ後のミーティングにて)

[コロナ対応]手洗い、うがい、休憩のたびに手指消毒、マスクかマウスシールド着用、フラフープをもつ、接触せず密集にもならないワークの準備

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11月3日(火/祝)

晴れ。秋晴れの気持ちよい日が続いている今年。

4泊5日で奈良の実家に帰省していた。今年2月に「TPAM in 横浜」に参加する為、1週間の出張のあいだ、両親に息子を預けてぶり。毎年、ゴールデンウィークやお盆は欠かさず帰るが、コロナ禍のなか用心したのだった。
今日の朝もゆっくり。母が手入れをしている小さな畑に行って、実家にいるベトナム水上人形劇の立役者であるテウくんを田んぼや畑に置いてみる。それはとても単純なことで、ベトナムの北部地方の稲作文化から生まれた水上人形劇、海を渡ってやって来たその人形を、奈良の田んぼや畑に置いただけのことである。母の小さな畑は、私が小学生の頃、毎日みていた風景である。一年の季節の移り変わりを、田んぼの変わりゆく色彩や匂いを通して感じていたように覚えている。ちなみに旦那のクォンは、ベトナム北部の地方で生まれ育ち、幼い頃から両親の農作業を手伝いながら大きくなった。ベトナム水上人形劇の上演のなかに、水牛の背にのって笛をふく子どもが描かれているが、彼も同じように暮らしていたようだ。

15:00からのミーティングに間に合うように家を出る。電車で昨日に大和郡山の本屋さんで見つけた『「雑」の思想』(高橋源一郎+辻真一 大月書店)を読む。大いに刺激を受けていて、この時代に文化芸術に取り組むこと、その手続き、方法、それ以前にその根本のところを考え直さざるをえないと思っているのだが、考察そして実践を進めること、その背中を押してくれるような気がしている。
15:00 ミーティングは終わりのない話し合い。自分のなかで未だ消化できていない。私自身、物事の進め方や話の決着の付け方に、新たな方法が必要じゃないかなと思っているのだが、私自身が追いついていないように思う。(横堀)

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