レアルマドリード ジャパンツアー2004 vsジェフ市原 《ググッただけで戦術ルーツを探る》

You****にあるフルマッチから。

2004年7月29日国立競技場で行われたレアルマドリードvsジェフ市原について。

スコア3-1でレアル勝利。

スタメンおよびフォーメーション。

画像1

解説ではレアルは4-4-2と言われていますが、ちょっと4-3-3なのか4-4-2なのかわかりません。図はいちおう4-3-3的にしましたが、4-4-2であってもレアルは右側を差し手・左側を残し手(余り手)としたような、右側フィーゴのサイドを圧力かけ攻め、奇襲的に左側のサイドを使っていく感じ。当然、そこにはロベルト・カルロスの圧倒的な攻撃能力があるからと言えます。

レアルの利き足の構成。ラウル(※)、グティ、ロベカル、サムエル、カシージャス。並びや利き足においては、2018年のW杯優勝のフランス代表にかなり似ています。

エルゲラとラウルが縦軸においてのボールピックアップでの昇降、左足でのボールピックアップでグティがフィーゴのサイドへ、右足でのボールピックアップでベッカムがロベカルサイドへ流れるシーンも割とあります。

ジェフ市原視点においては、フィーゴとラウルとモリエンテスにはほぼ固定のマークをつけています。残りのFP7人でカバー体制込みの守備体制を取る形。左側村井の横ズレを入れて山岸がロベカルを抑える形。グティが余りがちのシーンが多いですが、ラウルのマークをミリノビッチに預けた斉藤がグティを潰しに行くシーンが何度か。(図ではミリノビッチとGKの櫛野を並べていますが、マーカーの後ろを2人カバーが入るという仮想配列です。3人制オフサイド時代GK&2-3-5モデル(?))

そのジェフのマンツーマンを狂わせるため、フィーゴが左側へモリエンテスが右側へとか、配置面の入れ替わりをレアルが行います。

ジェフからすると、19歳水本がフィーゴを、斉藤がラウルを、結城がモリエンテスをとほぼ固定のマーク対象を当てて、ミリノビッチあまらせ分の数的不足の6vs7で、サルガドをフリーにするか、エルゲラをフリーにするか、ロベカルをフリーにするか選択しつつ、最良なのはロベカルに出させないとか無効化消し作業。マンマーク対象は固定でないこの6vs7でも基本は人にくっつきながら。

カバー体制のあるマンマークシステムであり、フィーゴを水本と村井2人でとか、ロベカルを山岸と中島でとか、決まった並びを壊されないように動くゾーンディフェンスとはまた異なる挟み込みの守備をします。その挟みこみの守備もレスキューの意味合いなのか、ボールハントを狙える意味合いなのか目的の選別が求められる。

この試合ベンチに入り出場機会のなかった怪物ロナウドとジダンが、シーズンではモリエンテスとグティの位置に入った感じです。


<利き足と並び・配置換え>
:比較論参考スポーツ
 >ラグビー・バレー・卓球テニス複合戦・ほかラグビー・バスケ・ハンド・陸上トラック競技・相撲格闘技
━━[1]━━
 右) 左) 右)Morientes, Raul, Figo
左) 右) 右) Guti, Helguera, Beckham
L  L  R  R
    L
━━[2]━━
 左) 左) 右)Giroud, Griezmann, Mbappe
左) 右) 右) Matuidi, Kante, Pogba
L  L  R  R
    L

卓球ダブルスでは左に右利き、右に左利きが優位性があり一般的らしい。中央側に深い可動域の打点を置ける。並列ならび。
テニスダブルスでは左に左利き、右に右利きが一般的らしい(?)
右利き&右利きペアならば前後に段差をつけて並んで、自軍コートの右側にかけて反応の速さと可動域の広さで対応する(?)カバー領域一方を広く
サッカーも前後に段差をつけた初期配置を見かける。そこにオフサイドのコントロールが加わる。
歴史的に2番か3番がオフサイドコントロールしてたであろうGK&2-3-5時代。
4バック的になり2番3番がサイドバックの横付け部隊へ変化。4バックの歴史序盤はまだマンマークカラーがあり、あまった2番3番のいずれかがGK補助やオフサイドコントロールをしていたような感じ。


**最後までお読みいただきありがとうございました**


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