【PL第1節】MUN-BHA 雑感

今年も欧州サッカーが始まりましたねえ。今年はFIFAWorldCup™️ の開催もあり欧州各リーグ早い開幕となっています。あ〜楽しみだなあ、FIFAWorldCup™️が。
という訳でプレミアの開幕戦マンUブライトン戦を観戦した雑感を書き連ねます。

両チームのスタメン

マンUはテンハフ体制最初の公式戦。昨季まで率いていたアヤックスで見せていて、プレシーズンでもやっていた4-3-3を採用です。
注目の人選としては純粋な9番を置いていない事は気になります、と思ったけど置けなかったのかな。カバーニは退団しちゃって、マルシャルは怪我しちゃって、この状況ではロナウドは使いづらいからな〜、という感じで新加入のエリクセンを0トップで起用です。また、同じく新加入のリサンドロマルティネスもスタメン。

ブライトンは昨季からは大幅な変更はなく、チームの完成度を高めるプレシーズンを過ごす事が出来たと聞いております。だけれども中堅クラブの宿命で主力が持っていかれちゃいました、ビスマとククレジャ。そこの穴をシーズン通してどう埋めるのかというのは課題になってきそう。そんな中で今日はビスマ的な役割でカイセド、ククレジャが務めていた3CBの左にはウェブスターを起用です。

ハマったブライトン、ハメられたユナイテッド

前半はユナイテッドのビルドアップをブライトンが前からプレッシングに行ってショートカウンターという展開が続きましたが、何がそれを引き起こしたのかという事を考えて行きたいと思います。


ユナイテッドは特にサリーダとかはせず、静的な配置で前進することを試みました。ですがブライトンが、1トップ+1シャドー+両WBの4枚でユナイテッドのDFラインにマンツー気味のプレスをかけてきました。また、アンカーのフレッジに対してはウェルベックとララーナがつるべの動きで対応していてフリーにさせませんでした。
さらにユナイテッドはマグワイアやフレッジといったあまりビルドアップが得意ではない選手が多かった為、ユナイテッドは後ろで引っかかる場面が目立ちました。結果として、ショートカウンターからブライトンが先制点を上げました。
また、2点目の失点は明らかに攻めに人数をかけすぎた為に発生した失点でした。昨年テンハフの率いていたアヤックスも被カウンター時の失点からCLでは敗退していて、ここの部分は今後の課題になってくると感じましたね。

2点目の失点。
被カウンター時に3vs4でユナイテッドが数的不利な状況。

両監督がピッチを戦術ボードにして繰り広げた後半戦

後半は一転してユナイテッドがペースを握る形になりました。理由としてはポジションチェンジが目的になっていた前半とは打って変わって後半はゴールを奪うための手段となったからだと感じます。サイドで誰か1人が幅をとる事と裏を狙う事が後半はかなり徹底されていました。3バックでなおかつボールがあるサイドに密集して守るブライトンはサイドへ1発外されると結構なピンチになってしまいます。そのためユナイテッドが押し込む形となりました。しかしフィニッシュの段階での精度があまり高くなく、得点までには結びつかないという状況でした。

後半開始直後の図


押し込む形ながら点が入らないユナイテッド、テンハフが動きます。

フレッジ→クリスティアーノ・ロナウド

フィニッシュの段階の精度を欠く所にゴールマシンのロナウドを投入します。ロナウドの投入によって、高さと決定力という武器をもたらします。
そしていつもなら1列前で輝くエリクセンをアンカーで起用、相手守備ブロックの前でレジスタ的な振る舞いをさせる事に。1枚の交代カードで配置と選手に担わせるタスクを変えるテンハフ監督、恐るべし。
一方のブライトンはやられっぱなしには終われないよと4-3-1-2に配置変更。マーチを左SBに回した4バックにする事で最終ラインのスライドが間に合うようにします。また、SB+IH+2トップの一角の3枚で相手のWG+IH+SBの3枚を見る形を取ります。そうする事によってサイドの守備は安定すると踏んだのでしょう。

ピッチをチェス盤にする両監督とそれを実現するスキルを持ったプレイヤー。とんでもなくレベルが高いなあ、プレミア。

人と配置を変えたマンUと陣形を変えたブライトン

人と配置を変えたマンU、陣形を変えたブライトン。ブライトン2点リードの中、次の1点を決めたのはユナイテッドでした。しかも配置を変えた所の選手であるエリクセンのミドルから得たコーナーでもぎ取ったマンUの追撃弾。マンUは夢の劇場の流れを味方につけることになりました。
そうするとブライトンはもう引くしか無くなり、ポッターが次の手を打つ事になります。

トロサール→ランプティ
ララーナ→ムエプ

この2枚替えによって5バックにまた戻します。押し込まれる前提で守備をする5-4-1で何としてもゴールを割らせない体勢に。また、DFラインを5枚にすることによって5レーンのポジションを取るユナイテッドの前線にマンツー気味に対応する形を取ります。

5バックVS 5レーン


更に、テンハフは決定力に優れるファンデベークの投入などで攻勢を仕掛けましたが、何とか5バックにする事によってユナイテッドの猛攻を凌いだブライトンにこの試合の軍配が上がりました。

試合を終えて

この試合で何もよりも僕が驚いたのはプレミアのレベルの高さ。それは両監督の考えるプランもそうだし、何よりもそれを実現するプレイヤーのレベルの高さ。現代フットボールはもうこんな位置まで来てるんだと感じました。
それにしてもマンUは痛い勝ち点ロスト、ブライトンは今後の自信になる勝ち点ゲットという結果に終わりました。マンUとしてはテンハフのプランを実現できる人員を整理して、成熟度をもっと上げる事が課題でしょう。ここにアウナルトビッチやラビオが加わるのは本当に楽しみです。一方のブライトンは種をまいたり水をやると言う段階はとうに終わっていて、もう後は収穫するだけです。今年はEL圏内のフィニッシュやタイトル獲得が目指すとなってくるでしょう。その為には引き抜きにあった戦力の穴埋めが必要ですが、今日出場していたカイセドはプレースタイルは違うもののビスマの穴を感じさせないプレイヤーでした。今日の試合を見る限りブライトンは今シーズン終わるとき笑っているんじゃないでしょうか。ただ、それは長いシーズンを戦う体力があればの話です。今日みたいな試合を毎週やってたらクリスマスにはもうヘロヘロです。
何はともあれ戦術レベルもスキルレベルも高い試合を見せて貰えました。
早くラ・リーガも始まってくれ〜い。


P.S.
個人的にはポールティアニー主審の早く立て!みたいなプレミアらしい、けれどもカードを出すところは出すみたいなレフェリングも好きでした。レフェリーマニアにはたまんなかったっす。えへへ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?