泡のように

俺の声は誰にも届かない。

誰も俺に気付かない。

誰の目にも止まらない。

誰も俺のことを覚えていない。

この世界から消えても、世界はなんら変わらない。

けれど

隣の部屋の両親は

俺がいなくなったら死ぬまで悲しみと後悔に襲われる呪いをかけることになってしまう。

そこまで俺は親不孝者じゃない。

まだその辺りの理性は保っているつもりだ。

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