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太陽の蓋 3.11、福島第1原発での攻防

あらすじ

あの日、日本は消滅の危機に瀕していた。2011年3月11日午後2時46分。東日本大震災が発生。
福島第一原発では、全電源喪失の事態に陥った。冷却装置を失った原子炉は、温度が上がり続けてゆく。
このままいけば、チェルノブイリに匹敵する最悪の事態が迫っていた。
巨大な怪物へと変貌を遂げる原発に対して、想定外の状況を前にして判断を誤る科学者たち。
情報不足のまま混乱を極める官邸、故郷に別れを告げて避難を急ぐ市民たち。
打つ手のないまま、時は刻々と過ぎ、やがて無情にも地震発生の翌日、3月12日午後3時36分、1号機の原子炉建屋が水素爆発した。
続けて3号機、2号機と連鎖するように起こる異変。破滅に向けてのカウントダウンは、止まることを知らなかった……。

感想など

福島第1原発の事故の対処に奮闘する官邸、表向きは福島と情報交換出来ていないと見せかけながら福島原発とは情報交換出来ていたのに官邸には爆発など都合の悪い情報を上げず勝手に「海水注水不可」命令を出したり事態を悪化させる東京電力や原子力保安院、避難地域がどんどん広がり原発や政府に対する不安と不信が膨らみながら振り回される市民、地域や家族への責任から原発事故の収束のために奮闘する原発作業員、政府や原子力保安院の情報規制に苛立ちなんとか情報を得ようとする記者、様々な視点からあの時何が起きていたかを描き出す傑作ポリティカルサスペンス映画。
原発の安全神話を守り信じ込んでいたために、原発事故に対する対策を用意していなかった政府や原子力保安院の無責任さや情報規制や無策ぶりは、新基準などという訳の分からない基準で原発が再稼働し、避難地域の除染や避難勧告が継続する中で政府は原発事故収束宣言が出されるなど、原発事故の総括していない今だからこそ見るべき傑作ポリティカルサスペンス映画です。

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