愛なのに 城定秀夫が描く男女ってしょうもなくて愛おしい恋愛群像悲喜劇
あらすじ
古本屋の店主・多田(瀬戸康史)は、昔のバイト仲間、一花(さとうほなみ)のことが忘れられない。
その古本屋には、女子高生・岬(河合優実)が通い、多田に一途に求婚してくる。
一方、亮介(中島歩)と婚約中の一花。結婚式の準備に追われる彼女は、亮介とウェディングプランナーの美樹(向里祐香)が男女の関係になっていることを知らずにいて…。
感想など
昔のバイト仲間で片想いしている一花が忘れられない多田、多田に告白する手紙を渡してくる岬、結婚式会場のプランナーなどと影で浮気している亮介、亮介に不満を募らせる一花、すれ違う片想いに加えて男女間の見栄や狡さや欲望でぐちゃぐちゃになっていく4人の見栄や狡さや欲望と恋心が、男女の性という男女のありのままの見栄や狡さや欲望と恋心が剥き出しになる場で、一花や岬に翻弄される多田を演じる瀬戸康史や一途過ぎる岬を演じる河合優実や周りにいい人ぶって取り繕うことしか頭にない亮介を演じる中島歩や自分の欲望に真っ直ぐな一花を演じるさとうほなみのキャラクターの心情の機微をリアル感あるナチュラルな演技で描かれるので、男女の酢いも甘いも味わってきた大人には「あるある」と共感しながらも笑える恋愛群像悲喜劇になっていると同時に、「みっともなくていいじゃないか、愛なんだもん」とキャラクターの右往左往を見つめる城定秀夫監督ならではの優しい目線がほっこりするラブコメディ映画。
「愛を否定するな」