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クリード 炎の宿敵 ロッキーの魂を継ぐネクスト・ジェネレーション 「ロッキー」スピンオフ第2作

あらすじ

『ロッキー4/炎の友情』でロッキー最大のライバルにして親友のアポロ(カール・ウェザーズ)は、ロシアの王者イワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)と対戦。 壮絶なファイトを繰り広げた末に倒され、そのまま帰らぬ人となった。
ロッキー(シルベスター・スタローン)は、アポロの敵討ちのためにソ連でドラゴと壮絶な対決の果て勝利を得た。
だがアポロとドラゴの対決の時に、セコンドについていた自分がリングにタオルを投げ入れられなかった悔いは、ロッキーの心に癒えない傷を残した。
あれから歳月が流れ、「クリード」で父アポロの形見の車を奪ったダニー・ウィラーを倒したアドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)は、世界へヴィー級チャンピオンの座についた。
ロッキーのアドバイス通りに真っ直ぐなプロポーズを、恋人ビアンカ(テッサ・トンプソン)にして承諾を受けたアドニスは、まさに人生の頂点にいた。
だがアドニスの父アポロをリングで撲殺したイワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)の息子ヴィクター・ドラゴ(フローリアン・ムンテアヌ)が、アドニスに挑戦してきた。
ロッキーに負けて以来、「ソ連の面汚し」と罵倒され栄光も名誉も失い、妻ルドミラ(ブリジット・ニールセン)にも逃げられ、怒りや怨みを抱きドラゴは、ヴィクターにボクシングを叩き込んできた。
フィラデルフィアにやってきたドラゴは、「お前のせいで何もかも失った。お返ししてやる」とロッキーに挑戦状を叩きつける。
ロッキーは、アポロとドラゴの対決の際にリングにタオルを投げ入れられなかった悔いとドラゴ以上のパワフルな獰猛なスタイルのヴィクターを見てアポロの二の舞になるのではと恐れから、アドニスにヴィクターとの試合を反対する。
ロッキーの反対を押し切ってヴィクターとの試合を強行するアドニスは、ヴィクター・ドラゴに勝てるのか?
ロッキーシリーズのスピンオフ「クリード チャンプを継ぐ男」の続編。

感想など

アポロと同じく世界へヴィー級チャンピオンとなったアドニス・クリードが、父アポロを倒したドラゴの息子ヴィクターとの試合に挑み「クリード」の名を背負うに相応しい男になる壮絶な苦闘が、恋人ビアンカと結婚して父親となる苦労、ドラゴが自分を捨てた妻ルドミラや祖国に抱く複雑な思いや息子ヴィクターにボクシングと自分の怒りを叩き込んできた苦闘、父ドラゴのせいで怒りそのものになったヴィクターの父ドラゴや祖国や母ルドミラに対する複雑な思い、アポロを結果的に見殺しにした悔いを引き摺るロッキーの負い目、アドニスとビアンカのロッキーとエイドリアンとは違う強い絆を絡めて描いている。
親子二代の因縁を軸にした濃密なドラマの中に、ロッキーのアドバイス通りにアドニスが恋人に膝まずいて指輪を差し出すプロポーズシーンなどが、良いアクセントになっている。
ボクサーの虎の穴での炎天下のロードワークや強靭な首や肉体を鍛え上げるトレーニングや接近戦対策のための相手と片足をタイヤの穴に入れ動かさないように戦うスパークリングやドラム缶に焚いた炎にパンチを打ち続けるトレーニングなどロッキーシリーズの十八番であるトレーニングシーン、リアルで迫力満点なボクシングシーンは胸が熱くなるし、アドニスが手痛い挫折からロッキーやビアンカやデュークの息子に支えられ「クリード」の名を背負うに相応しい男に成長していくヒューマンドラマとクライマックスのアドニスとヴィクターの壮絶な魂と肉体がぶつかり合う死闘に、アドニスとヴィクターのロッキーから受け継いだ不屈の魂を見て心が揺さぶられた。
「ロッキー」シリーズから新世代の「クリード」シリーズに受け継いでいく分岐点で、「ロッキー」シリーズの因縁を解消する作品で、「ロッキー」シリーズのファンなら必見の作品。
「オレはクリードだ」
プライムビデオなどで配信中。

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