ヘルドッグス

あらすじ

警官時代に愛する人が殺されるのを止められなかったことがトラウマになっている兼高昭吾（岡田准一）は、正義も感情も捨て、復讐するためのみに生きていた。
警視庁組織犯罪対策部特別捜査隊班長の阿内（酒向芳）はそんな彼に、関東最大のヤクザ組織・東鞘会への潜入を強要。
警察の目的は、東鞘会の殲滅と東鞘会の７代目会長・十朱（MIYAVI）が持つ秘密ファイルを手に入れることであった。
警察は、武闘派部隊ヘルドッグスのメンバーで心に深い闇を抱え組織内でも制御不能な存在であるイカれたサイコボーイ・室岡（坂口健太郎）に喧嘩を売り、それをきっかけに東鞘会の武闘派である神津組へ潜入するよう兼高に指示を出す。
兼高と室岡の相性98％という警察のデータ分析結果の通り、二人は互いの心の隙間を埋めるかのようになくてはならない存在になり、最強の狂犬コンビとして猛スピードで組織を上り詰めていく。
そして二人はボスである神津組組長・土岐（北村一輝）の推薦で、十朱の護衛に抜擢される。
一方、スピード出世する兼高を妬む土岐の部下・三神（金田哲）は、兼高が潜入捜査官であるとの情報を掴み……。
「関ヶ原」「燃えよ剣」に続き原田眞人監督と岡田准一が組み、深町秋生の人気小説を映画化した犯罪サスペンスアクション映画。

感想など

自分が犯罪者を見逃してしまったためにスーパーの強盗事件を防げなかった罪悪感から、強盗団を始末している闇落ち刑事の兼高と元カルト教団の信者で凶暴サイコパス野郎な室岡が、海外の違法ビジネスや容赦ない敵の粛正で成り上がってきた東鞘会で成り上がりながら、兼高が東鞘会の次期ボス十朱が持っている秘密ファイルを手に入れようとする潜入捜査官ものでヤクザ抗争ものだが、兼高とホステスとして潜入していた女殺し屋ルカとの格闘バトルなどの本格的な格闘アクションや死体処理場での兼高たちと敵対組織とのバトルなどの集団バトルの岡田准一アクション指導による本格派アクションの連続、闇落ち刑事の兼高やサイコパス野郎だけどヒーロー願望がある室岡や筋トレと散髪が好きなザ・ヤクザ土岐や土岐の愛人だが秘密を持つ恵美裏（松岡茉優）や東鞘会の会長付きの施術師でありながら警察との連絡係でもある衣笠（大竹しのぶ）など個性的なキャラクターがせめぎ合う抗争劇、凄まじいバイオレンスで力技でねじ伏せるような荒々しい作風であるけど、自分の人生を引き換えにしても命を狙う者や修羅場で命を預け合う者たちの奥にある愛が熱いクライムサスペンスアクション映画。
「マッドドッグに始まり、ヘルドッグスで終わり」