ITストラテジストが語る最強のES:学生時代に頑張ったこと
今回は、エントリーシートの「学生時代に頑張ったこと」についてお話しをしたいと思います。
就活生のほとんどは「学生時代に頑張ったこと」のエピソードにおいて「学業」「アルバイト」「部活・サークル」の3本柱いずれかで構成するのが一般的です。テーマは被りやすいため、その取り組みにおいてどのような成果を上げたのか、今後どのように活かすことができるのか、的確にまとめて伝えることで差別化を図りましょう。
其の壱「ただ本当に頑張った内容だけを書かないこと!」
ESはご自身をアピールするプレゼン資料だと思ってください。その為、お題が「学生時代に頑張った事」とあっても、ただ本当に頑張った内容だけを書くのではなく、アピールが必要です。例えばサークル活動で言えば「大学からテニスを始めて試合に出られるようになりました」「楽器初心者で軽音サークルに入りライブに出られるようになりました」では世間一般の大学生が普通に大学生活を送って体験したレベルの内容です。何をどれだけ頑張ったか、選考する人が判断しやすい情報を盛り込む(オススメは定量的な数字)ことが重要です!
またサークル活動のエピソードは、アルバイト(就労体験)や部活(一般的に本気度が高く活動量も多い)と比較すると、今後の仕事に活かせる様な経験をしたかどうかの評価が難しかったり、活動への本気度がわかりずらかったりするので、より上手く伝える事が求められます。またそのサークルでの本質的な活動内容(例えばテニスサークルであればテニスをした事)だけよりも、役職等での組織への関わり方も含めてアピールがあった方が、面接官からすると自社での活躍が期待できそうか判断する材料が増えるので、多面的に評価をしやすくなり、私の経験上良い結果につながりやすくなっていると感じます。それでは以下の例文をご覧ください。
【ありがち】学生時代に注力したことは、大学でのテニスサークルの活動だ。私は未経験者として加入し、当初は公式戦のメンバーにも選ばれないレベルであったが、折角始めたのであれば試合に出場をしてみたいと強く思った為、サークルでの練習だけでなく個人練習も重ねる事で3年の最後の大会に出場できるレベルまで実力を付け、団体戦に出場し勝利する事でサークルのリーグ昇格に貢献した。また幹部代では広報活動にも注力し、中でもサークルの情報発信に注力をした。具体的にはYouTubeで練習内容や幹部メンバーの紹介を行う事で新入生にサークルを身近に感じてもらい、例年よりも多くの新入生を獲得して、サークルメンバー数の増加に貢献をした。これらの経験から、あきらめずに努力をし続けたり、工夫をして物事に取り組んだりする事で目標を実現する大切さを学んだ。(355文字)
【改善例】学生時代に注力したことは、学内最大の100名規模のテニスサークルにおけるレギュラー獲得への挑戦と、広報長としてのPR活動だ。私は未経験者として加入し、週5hのサークル練習に加えて別途苦手なポイントを中心に週10h程度の個人練を行う事で3年次にサークル内で上位10名が選ばれるレギュラーの座を勝ち取り、現役最後の公式団体戦に出場し勝利する事で、所属サークルの2部昇格に貢献した。
また幹部代では広報長として新入生を例年より多く獲得する目標を立て、対外的な情報発信にも注力をした。具体的には、新しくYouTubeにおいて練習内容や幹部メンバーの紹介を行う事でサークルを身近に感じてもらい、例年よりも2割程度多い40名の新入生を獲得し、近年減少していた新入生獲得人数を増加させることに成功した。社会人になっても、様々な目標に粘り強く挑戦し、また工夫をして目標達成に向けて取り組んで行きたい。(391文字)
いかがでしょうか。多少くどさはあるかも知れませんが、目標や数字や比較対象が明確化されることで、どれだけの内容を行ったのかが相手に伝わりやすくなります。要は定性的な言葉の評価は人それぞれなので、定量的に評価できる項目を各所に入れることで、相手から質問を受けなくても(書類選考や各面接選考の前段階から)どれだけこの活動に注力したかを相手に伝えることが可能となるのです。面接で想いをしっかり伝えたい、と考えても書類選考を通過できなければ意味がありません。また面接に進んだ後も、面接官は大なり小なり必ずESに目を通す資料となります。どんな人でも面接は緊張するものです。何度練習をしても、面接で100%自分が取り組んだことを伝えるのは容易ではありません。一方で、ESはじっくりと時間を掛けて自分が取り組んだことをしっかり記載して伝えられる、非常に大切なPR資料です。この様な形で分かり易く評価されやすい内容を積極的に盛り込んでみてはいかがでしょうか。
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