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映画館で演劇をたのしむ時間「ゲキ×シネ」

じぶんのなかの、はげしい感情の流れを堰き止めている分厚い壁に、穴をあけてくれる大砲をもっていたいなあと思います。
私をたすけてくれる大砲の大玉はたくさんあるけれど、きょうは映画について。

すこし前のことになってしまうのですが、劇団☆新感線の『ゲキ×シネ 天號星』を観てきました。

「ゲキ×シネ」では、劇団☆新感線の演劇を、映画館の期間限定上映でたのしむことができます。
生の舞台には敵わない部分がほとんどかもしれませんが、私は毎年とてもすてきな時間を過ごしています。


映画館のスクリーンで演劇を観ること

夫に誘われて観に行くようになった「ゲキ×シネ」。
はじめて観る前は、「生で観劇して、あの臨場感を味わってこその舞台なのでは…」と思って、あまりワクワクしていませんでした。

生の舞台作品と映画作品(やテレビドラマ)をくらべると、観客への台詞の届けかたや魅せかたなどが、それぞれおおきく異なっているなあと思うことがあります。
一言一句ていねいに台詞を届けてくれる役者さんの発声や、舞台をおおきく駆けめぐりながら展開される大胆かつ洗練された身振りは、演劇ならではの愉しみですよね。

それを映画館のスクリーンで観たら、なんだかシラケてしまうんじゃないか…そんな気がしていたのです。

でも、ぜんぜんそんなことありませんでした!
私は上映がはじまってすぐ、瞬く間にスクリーンのなかの世界に惹き込まれてしまいました。
毎年違和感なく、その世界観にすっと入り込んでいけるのは何故なのだろう…と考えてみるのですが、「惹き込まれる」としか言いようがないのです。

スクリーンいっぱいに広がる舞台セットと、そこでめいっぱい躍動する役者さんたちと、四方から鳴り響く音楽。

これらの要素がピタッとはまったとき、じぶんが「映画館」というハコから飛び出して、きらびやかな夢の世界へと連れ出されていくような…毎回そんなふうな感じなのです。

私は、劇団☆新感線の演目はストーリーの面白さも抜群だと思っているので(数本しか観たことないのに偉そうでごめんなさい)、すごく集中して観れますし、役者さんたちが皆さんそれぞれに魅力的なのも、惹き込まれる要因のひとつだなあと思っています。

表情や衣裳がよくわかる

※過去上映作『薔薇とサムライ2 』のネタバレがほんのすこしあるので、ご注意ください※

「ゲキ×シネ」に限らず、舞台がスクリーン上映になったとき、多くのかたが思うことがこれですよね。
私も役者さんの表情がおおきなスクリーンいっぱいに映し出されて、細かな顔の動きがよく見えるのがすきです。
感情移入もしやすくなるような気がします。

舞台(もちろん映画でもですが)では衣裳も凝っているので、細部のデザインやコーディネートなどをじっくり見ることができるのも愉しいです。

ちなみに私は、『薔薇とサムライ2』で天海祐希さんが男装して登場したシーンを観たときに、宝塚に恋に落ちるひとの気持ちを完璧に理解しました。
ほんとうに麗しかった…!


入場者特典もうれしい

「ゲキ×シネ」は、サービスデーなども対象外の特別料金(今年は2,300円でした)です。
通常の映画料金とくらべると高いですが、私にはとても価値のあるものだし、上映中は夢のようなひとときを過ごせるので、しあわせです。
劇場では私のだいすきな「おみやげ」ももらえるので、帰り道はいつもホクホクしています。

おみやげ。ポストカードをもらえます。

でも、いつかいつか!劇団☆新感線の舞台を生で観劇したいです。予定とチケットが取れますように…。

ほんとうは『天號星』のことも書きたかったのですが、文字数がきてしまったので(スマホで読んでいただく場合、1500文字以上だと長いかなあと思っているので)、それはまたいつか(´(ェ)`)

ここまで長々と駄文を読んでいただき、ありがとうございました。