京都嘱託殺人事件から考える①~物事の複雑さ~

昨日投稿しようと思ったら寝てしまいました(^^ゞ
なかなか文章を書き続けるのは難しいですね…。


先日、ALSという進行性難病の方がネット上で死なせてほしいと依頼し、それが実行されてしまった事件がありました。
この事件について考えを深めてみたのですが、様々なテーマが複雑に絡んだとても難しいものだと感じています。
そのため、何回かに分けて書いていきたいと思います。

事件の概要はALSで24時間介護が必要な方がネット上で安楽死を依頼し、容疑者二名が薬剤投与にて本人を殺害した、というものです。
容疑者は医師で金銭を受け取っていたとのこと。


まず、前提として報道は一面的であること、そこには複雑な事情が絡み合っている、ということを理解することが必要だと思います。
そうすれば反射的に反応せずに済むようになります。


ALSの女性は50歳代だったとのこと。
24時間介護を受けられていたそうです。
どんな人生を送ってこられたのか。
「死にたい」と思った一番の理由はなんだったのか。
もちろんプライバシーの問題があるので公表できないことも多いでしょうが、「死にたい」と思うまでに過程があるはずです。

東京新聞にご家族の談話が書いてありました。
「10年ほど前にALSと診断され、徐々に機能低下してきた。家族を気遣ってマンションで一人暮らしをするようになった。安楽死を望んでいることは気付けなかった」
とありました。


そして実行してしまった人はなぜそうした行動に至ったのか。

ちなみに報道されている方はあくまでも容疑者なので犯人と決まった訳ではありません。
日本は捕まるとほぼ100%有罪になると言われる所以は私たちの思考にも根があるのかもしれません。
容疑の医師の内1人のことしか記事に挙がってこないのも気になるところです。

…話が逸れました。
容疑の医師について、報道では「老人を枯らす」と書き込みをしていたとのことですがなぜそう思うようになったのか。
医師になってからの死生観の変化。
生きることについてどう考えているのか。
行動に至った一番の動機は。
どんな人生を送ってきたのか。


繰り返しになりますが、出来事が起こる背景はミクロなレベルでとても複雑なはずです。
しかし報道では一面的かつ断定的に報じられ、それを私たちはほぼ盲目的に受け入れています。
もちろんその複雑さを全て理解はできないのですが「物事はそう単純ではない」ということを認識するとだいぶ受け止め方が変わってきます。


一見、自分とは何も関係ないと思える出来事も全てはつながっています。
今回の事件も数ある出来事に埋もれてしまうでしょうが、皆さんもその背景について考えてみてはいかがでしょうか。
来週以降、少しずつ深めていきたいと思います。

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